【感想・ネタバレ】カーライル流 日本企業の成長戦略のレビュー

あらすじ

◆カーライル・グループは、米国ワシントンDCを本拠地として世界中に35ヵ所の事務所と1000名を超えるスタッフを抱える世界最大級のプライベート・エクイティ(PE)ファンドである。1987年の創業以来、運用資産規模を順調に増やし、2001年には日本上陸を果たした。
PEファンドとは「友好的かつ効果的な手法で、既存企業の事業を再構築して成長軌道にのせ、ステークホルダー(企業の株主・その他の投資家、経営者、従業員、取引先などの利害関係者)を満足させる存在」と位置づけられる。
多くの日本企業は1980年代末のバブル景気の崩壊とその後の「日本経済の失われた20年」といわれた停滞期、2008年の米リーマン・ショックによる収益力の減衰とグローバル化への対応の後れ、さらに少子・高齢化が進むことによる国内需要の先細り懸念もあり、様々な経営的な問題や危機に直面している。こうした危機を救い、経営改革を行い、場合によっては新しいプロフェッショナルな経営人材を紹介し、結果として筋肉質で効率性が高い経営力をもたせ、再び収益力と成長力を持つ企業へと変身させる「コーチ役」のような存在がPEファンドであり、その代表格がカーライル・グループである。

◆本書は、PEファンドの仕組みや日本での進化を解き明かした上で、カーライル・ジャパンの手法や実績を成長曲線を描いた7社の実例を通じて詳説する。それらを通じて「日本企業にも再び活力を取り戻し、健全に成長していくための方法論がまだまだある」ということや「それができるのは日本企業にまだまだ供給可能な資本と人的・技術的・ブランド的な資産が残っている今しかない」ということを明らかにし、PEファンドの活用を企業再生の選択肢の一つとして広く訴えていく。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

カーライルのしごとが実案件ベースで分かりやすく書かれている
PEが出すバリュー、なぜ中堅クラスの会社が投資対象として多いのか、などが分かった
構造転換が必要な日本において、更に存在感を増していく気がした

This book is written about Carlyle work based on real case.
I understood that the value of PE fund and why they invest middle size company.
I think their presence will increase in Japan, because many Japanese companies or industries need big transformation.

0
2019年05月04日

Posted by ブクログ

ネクストキャリアとしてPEファンドに興味があり購入。PEの考え方、「変革が必要」・「事業承継に課題がある」という日本企業におけるニーズ、業務内容が伝わった。
全体像は分かったけど、「取材」にとどまっていて、迫力や臨場感には欠ける印象。

0
2025年04月13日

「ビジネス・経済」ランキング