【感想・ネタバレ】新宿もののけ図書館利用案内: 2のレビュー

あらすじ

夏を迎えた『新宿本姫図書館』に現れた幼い利用者。市谷左内坂リシヤというその子供は、女に化けるのが上手い化狸の一族の少年だった。誰にも知られないように、拾った不思議な石のことを調べたいと言うリシヤの希望を叶えるため四苦八苦する詞織とカイルだが、それは想像を絶する代物で――。和装美女の於戸姫に、子供に優しい産女も登場、そして、カイルが図書館を……辞める!? 人間でない利用者たちのために奮闘する、もののけ図書館物語、第2巻。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

新宿にゆかりのある文豪って、本当にこんなにいらっしゃったんだなと、カイルや詞織さんたちと一緒に驚きながら。
相変わらず自己肯定力の低い二人ですが、互いに司書として成長しつつあったところにあの展開は、かなり驚かされました(過度なネタバレ防止ゆえの曖昧表現)
いざという時の行動力も、二人似ているなあ。

新宿の新たな(地方民からするとマニアックな)魅力を発見しつつ(例えば、今回でいうと都電荒川線や面影橋など)その土地ならではの妖怪から有名どころまで、今回も様々な妖怪のお話が味わえて満足。
今回は特に化け狸の少年の拾ったものが最後まで関わってきます。
この拾ったものから生まれた子がいい子でいい子で。
ですが、正体が正体だけに非常に苦しい展開と決断を余儀なくされますが。
存在そのものが「災い」となる場合、どう対処するのがいいのか、自分も二人と一緒に悩んだところです。
そして、自己肯定力の低い似た者同士な主役二人が出した答えに、これまで出会った人たちが協力して立ち向かっていく展開、前回とはまた違った緊迫感と興奮がありました。
前回では昇華しきれなかった悔いが残らない形で終われて本当によかった!

新キャラがこれまたいい人(妖怪)たちで親しみが持てたのもよし。
特にサラサさん好きだなあ。
緊迫した中でも、彼女のお蔭で息ができました。
いい緩和剤。
あそこまであっけらかんとしてくれると、こちらも付き合いやすそう。
ミテさんも本当にいいお母さんだったので、今後も出てきてほしいなと願っています。

主役二人がさり気に名前呼びになって親密度を上げてきたところもニヤニヤしつつ。
二人の司書としてもっと成長したお姿も拝見したいので、続きも期待しています。
新宿ならではなネタのお話、待っています!
(そして、その度に何かしらの被害に遭う新宿御苑である……)

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2020年02月15日

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