あらすじ
あの連続誘拐事件から半年―。
特別班に舞い込んだ新たな殺人事件はノルウェーを恐怖の渦に巻き込んだ。
おどろおどろしい儀式のいけにえのように飾り立てられ息絶える被害者たち。
彼らの胃には、共通して鳥の餌が詰め込まれていたのだ。
ネットに流れる怪映像、主人公ミアを狙う謎の女、そして、全身に羽を纏う、「梟」の男…。
殺人捜査課特別班に降りかかる第2の試練。
『アイム・トラベリング・アローン』に続く、オスロ警察殺人捜査課シリーズ第二弾。
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オスロ警察殺人捜査課特別班シリーズの2作目。1作目の「アイム・トラベリング・アローン」では主人公ミアの葛藤を軸に、1冊を通して大きな事件が解決されていったけど、今作ではそれに加えて殺人捜査課特別班というチームの中に微妙なすきま風が吹く。
抜群の連携力で事件を解決していたように見えたチーム内に微妙な歪みができ始めると、味方であるはずのチーム内でも腹の探り合いのような雰囲気が出てきてしまう……そんな微妙な関係性が、よく描かれていた。
このシリーズのいいところは、登場人物みんなのキャラクターがきちんと確立されていて、それぞれの良いところを活かしてストーリーの中で活躍しているところ。映像化されても十分面白そうだと思う。
Posted by ブクログ
サムエル・ビョルク『オスロ警察殺人捜査課特別班 フクロウの囁き』ディスカヴァー文庫。
第2作も600ページのボリュームながら、最後まで退屈することなく、非常に面白い。奇怪な事件とそれを捜査する個性的なオスロ警察殺人課特別班の面々。
前作に描かれた連続誘拐殺人事件から半年、女性捜査官ミア・クリューゲルは再び休職し、アルコールとドラックにまみれた苦悩の日々を過ごしていた。そして、新たに発生した奇怪な殺人事件……ミアは復帰し、ムンクと共に奇怪な殺人事件の深淵に足を踏み入れる。
本国ではシリーズ第3作まで上梓されているようだ。
本体価格1,500円
★★★★★
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コミックや劇画ばりの面白さ。でも、あまり面白すぎるストーリーは、かえって逆効果を招くことがある。偶然性に頼り過ぎることで、必然性が薄くなることだってある。面白くしようと工夫を凝らせば凝らすほど、実は物語はあり得ない方向へ向かい、可能性の薄い道筋を辿り始め、やがて真実味や現実性から逃げてゆく。
面白さと、作品の現実的重さとは、互いに牽制し合うものだと思う。そのバランスを危ういところで取りながら、サムエル・ビョルクは、シリーズを進めてゆかねばならない。面白くなくては読まれない。面白過ぎると現実味が薄れるので、これまた与太話扱いされ読まれない。しかし今のところ、本書はオランダの書評サイトで最優秀スリラー賞受賞や自国ノルウェイ国内でも書店対象ノミネートなど、社会的評価を受けている。際どいところで踏みとどまりつつ、なおかつ面白いという分岐点でバランスを取っているのだ。
本書は前作で派手な花火を打ち上げた警察シリーズ第二弾。前作を継承して、奇妙な死体を用意したセンセーショナルな殺人事件。前作よりも数歩踏み込んできた感のある刑事たちそれぞれに課せられた現時点のサブストーリー。新人が入隊し、レギュラーが去ってゆく気配を見せたり、シリーズならではのロングスパンでの物語の方もおそろかにせず、またもや凝りに凝ったプロットと、独特のハイ・テンポ感で、前作を凌ぐタイトさを見せつつ事件は疾走し、個性的なキャラクター群像も見せてくる。
思わせぶりな人物や、奇妙な自白など、ミスリードの仕掛けが多く、生真面目な読者にはこの辺りはまた批判の礫にさらされそうだ。同時に伏線も多く用意され、謎解きの魅力や、自殺願望の癒えないヒロイン、ミアのスリリングな日常生活に変化球が投げられつつあるのを感じる。
そして前作で孫娘が狙われたムンクは、またも家族の一員を試練に巻き込む運命に翻弄されるが、チーム力で救い合うストーリーの流れはいささかも緩まず、誰もが独りで生きているのではない、誰もが誰かに救済され、そして救済し続けている、という社会のポイントを抑えているゆえに、陰惨な事件や病的な憎悪に対比される友情や家族愛もまたフューチャーされるのだ。
本書は、気になるラストシーンで締め括られる。次作への助走路が用意され、シリーズとしての期待感も抱かさせる。意味深なエンディングだ。
Posted by ブクログ
オスロ警察殺人捜査課特別班第二弾。
ミア刑事、いや暫定刑事かな?はいまだに本調子ではない様子。
飾られたような少女の死体が発見される。
しかも少女には酷い扱いを受けたような跡が。
特別班の中でもいろいろ問題が。
カリーは賭博に金をつぎ込み、酒浸りになりかけ、
キムは結婚して田舎へ異動、
ガーブリエルは昔の友達が接触してきて疑われることに。
前作に引き続きムンク班長の家族が巻き込まれるが、
ちょっと娘のミリアムは軽率だったとはいえ可哀想。
何に、とははっきり言えないけど、ちょっと期待外れだった。
Posted by ブクログ
読みやすく、内容も面白かった。どんどん引き込まれるように読み進めた。ただ最後の終わり方が、えっ?えっ?えっ?という感じで、展開スピードについていけなかった。あっけなかった感じ。
他の作品も是非読んでみたい
Posted by ブクログ
一作目の「アイムトラベリング・アローン」の後に起こった事件。
登場人物にまだ、思い入れがあったから読めたが、前作ほどの興奮が感じられない。
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面白かった。が、班のみんなの(特にミアとムンクの)個人的な鬱々感が少し邪魔かなー。また、標的が家族に向くのも今回で最後にして欲しい。最後はずるい気が・・
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敷き詰められた羽根の上に横たわる少女の裸の死体。口には白いユリの花が押し込まれ、周囲には蠟燭が五芒星の形に並べられていた。しかも、少女は死ぬ前におぞましい虐待を受けていたことがわかる。
困難な状況の中、捜査を進めるムンクとミアだったが、やがて彼ら自身の周囲にも何者かの暗い影が忍び寄る。
世界各国でベストセラー、オスロ警察殺人捜査課特別班シリーズ待望の第2弾!
(あらすじより)
シリーズ物は連続で読まないほうがいいな、と思う常日頃。
でも、面白いと読んじゃうよねー
次は読み進まなそうな本が待っているのでちょっと憂鬱。
Posted by ブクログ
今回も登場人物が多いです(^_^;)
犯人は予想してなかった人なので驚きました。
前作から半年後が舞台です。
ミアは職場復帰できてません、療養中です。しかしまたもや起こった異常な殺人事件で復帰(こっそりと)します。
自殺願望が強く、前作の最後で前向きな感じで終わってたんですが、また元通りです。
なんだかな・・・。主人公なのに成長が見られません。ずっとこんな感じだったらちょっとうんざりしちゃうかも。
ミアは幼い頃から一目で人の考えを見抜くことができるそうなんですが、その特性があまりいかされていません、なんだったらちょっと鈍くないかな? と思う事多数。
カリスマ性のある刑事らしいんですが、ただ美人なだけでは・・・・?
今は後ろ向きなのとアル中と薬漬けなので感が鈍ってるだけなのかもしれません。
続編もあるみたいなので、いい方向に変わっていってくれればいいですね。
それはそうと刑事ものあるあるでしょうが無いかもしれませんが、なぜか怪しい場所に一人で行って犯人に捕まるってパターンは流石に飽きました(笑)
前作同様怪しい人がゴロゴロ出てきますが、頭のおかしな人が多すぎる。
そして今回もまたムンクの娘のミリアムが事件に巻き込まれます、猟奇殺人事件なのに半年で2回も!
ちょっと多すぎるというか・・・・えっまたこの人なの??? と思ってしまいました。
前作ではムンクとの長年のわだかまりもとけてなかなかいい親子関係を気づけた感じで印象がよかったのですが、今作でガクッと私の中での評価が落ちました、ガタ落ちです。
家族より男って・・・・一応葛藤はしていますが、受け付けない。今作の役割は別にミリアムでなくても良かったんじゃないでしょうか。それとものちのち何か意味があるんですかね?
布石がいろいろばらまかれてますが、回収されてないこともあるし、続刊に期待ですね。
前作で私のお気に入りだった兄弟のその後がちょろっと書かれてます。ほっこり。
マイナスなことばかり書いてしまいましたが、お話自体は面白いです、ただ前作と似通ったところがあるためやや新鮮味に掛けます。
Posted by ブクログ
オスロ警察殺人捜査課特別版、第2弾。
一作目がとても面白かったので期待したけど、イッキに新鮮味が失せました。
続けて読んだのがいけなかったのか・・・
一作目と同じように色んな登場人物の背景が盛り込まれているのですが、これは誰の子供時代?と少し混乱するところもあり。
そしてムンクの身内巻き込まれ過ぎ問題。え、またムンクさんとこの!?って。オスロってそんなに人口少なかったっけ。
犯罪の内容が邪悪すぎるから(私には思いつかない!)そこで★1つ増やしました。
Posted by ブクログ
オスロ警察殺人捜査課特別班シリーズ2作め。
フクロウの羽の上に裸体の少女の遺体が乗せられていた。ミアたちは、虐待を受ける姿がネットでライブ配信されていたことを掴む。今回も終盤、息をのむ展開となり、一気に読ませる。捜査班メンバーのそれぞれの背景は重いが、北欧ミステリーならではであろう。
Posted by ブクログ
中々のボリュームを最後まで読み通せるくらいには読みやすく続きが気になる内容だった。しかし、事件に関わる人物がオスロ班の周辺に都合良くい過ぎだし、ミスリードのためだけに配置されたキャラや手がかりも多いし、捜査班のメンバーの優秀さは感じられないし、正直がっかりした。。。
海外ドラマシリーズの原作って感じだった。
Posted by ブクログ
この特別班には大きな問題があると改めて感じたシリーズ2冊目でした。1作目と同じく宗教絡みだったのはそういう世相でもあるのかなぁ。
特別班。警察だし班なのでチームプレーが大事だと思うんだけど、メンバーほぼ全員人の話を聞かなくて会話が出来てないので読んでてストレスがたまります。
ミアは精神が不安定なのでまだお休みしといた方がいいというのはとてもわかるけど無理くり連れてきたのはムンクやん。。
ムンクは班長さんなのに一番人の話聞かなくて違う方に突っ走るのでこういう上司がいると大変だな。大事な事喋ってるのに遮るのは。。家族が狙われまくるのもなんかムンクのせいではと思い始めます。
カリーも本人のせいでプライベートがゴタゴタ、ガーブリエルは元ハッカーの負い目と新人さんだからまだちょっと。イルヴァは登場人物一覧にすらいない。入れてあげて。
外からは問題無さそうに見えるアネッテがどうしてあんな感じなのはわからない。ミアへのライバル視かなんかなのかな…アネッテも問題児。
頼りになるキムが異動してしまったらどうなるんだ。ルドヴィークにしわ寄せが…心配です。
でも、捜査中に話を聞いてる一般の人々も会話できない感じ。班が不安定だから相手も不安定になるのかなぁ。
自白する人が揃いに揃って無問題なのは焦るな…ミアの勘に頼るしかない。彼女は今回も傷付いている。
犯人にはここまでするか、と思いました。女性への復讐みたいな捧げ物ついでにお金稼ぎかな…生い立ちから歪んでてその狂気にしてもどうやって「これをやろう」と思いつくのか。闇が深すぎる。お金払って眺めてる側も逮捕されたのがせめてもの救い。
ミアは誰に狙われてるんだろう。これが気になるので続きも読むと思いますが、班には成長しててほしいです。
Posted by ブクログ
ミアの鋭い勘を期待して読んでたけどいまいち鈍くてすっきりしない。最後になってやっと一番真相に近づく。
もっと謎を解いていってほしかったな。
ジギーらの他の活動家は二人が居なくなって騒がないの?
犯人は大掛かりな装置どうやって作ったの?その捜査は?
触れられてない点がちょこちょこあってうーん。
文章は区切りも多く読みやすかった。