【感想・ネタバレ】帝国対民主国家の最終戦争が始まるのレビュー

あらすじ

中国が絶対に「民主化」しない理由は世界史にあった!
●世界史は「牧畜」文明が動かす
●遊牧民の家畜管理技術が「奴隷制」を生んだ
●国際情勢がよく分かる梅棹忠夫の「文明の生態史観」
●「第一地域(日本+西洋)」対「第二地域(大陸国家)」
●中国・ロシア・トルコ「独裁」に突き進む理由
●善悪ではなく他国との「違い」を認識せよ
●日本人は「縄文人」を祖先とする単一民族
●グローバリズム、変遷の歴史
●経済依存による属国化=中国の冊封体制
●ナチスより凶悪なのが中国共産党
●中国+グローバリスト+メディア=「最悪のトライアングル」
●「災害大国」だからこそ「健全なナショナリズム」を生む

経済とは横軸のナショナリズムの話であり、歴史は縦軸のナショナリズムの基盤だ。
経済と歴史。日本国民は、中国共産党の脅威をはねのけるために、早急に経済と歴史に関する「正しい知識」を身につけなければならない。
だからこそ、本書は歴史を古代、中世より読み解き、現代の経済と関連して語るという地政経済学的手法を採用した。
本書が日本国民の「両軸のナショナリズム」の回復に寄与し、中国の属国という悪夢の未来を回避するための一助になることを願ってやまない。

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mac

ネタバレ

現代の全体主義国

一部ご紹介します。
・全体主義国の帝国主義は、自分たち(党)以外の「人間」の存在を否定する。独裁党が「生存圏」を拡大していくことは、そのほかの国民や外国人(各国の住民)が「邪魔だ」という話になる。
・チャイナの『国防動員法』とは、「中国国内(どこが中国国内かは中国共産党が規定する)」で「有事(それを判断するのは中国共産党)」が発生した場合、18歳から60歳までのチャイナ人男性と、18歳から55歳までのチャイナ人女性は、「国防(それを決めるのは中国共産党)」に貢献することを義務付ける法律のことである。事実上の対日戦争法なのだ。
・チャイナの『一帯一路』構想とは、チャイナの過剰な供給能力を使って、世界征服を行うことなのだ。それには、世界島(ユーラシア大陸全域)にチャイナが交通インフラを整備することである。資金はAIIBか対象国に出させる。金は高金利で貸し付ける。払えなければインフラ没収(領土の割譲)する。労働者(チャイナ人)を大量に送り込み、現地に居つかせる。『洗国』の始まりだ。
・チャイナの『洗国』では、まず政治力を持つ人民解放軍駐留中国共産党官僚が送り込まれる。支配者として。次に、現地男性は中国本土に強制移住させられる。そして、現地女性は「チャイナ人」との結婚を強制される。やがて民族消滅に至る。民族浄化である。そうして中国共産党の帝国の一部と化すのだ。
・『中国製造2025』とは、チャイナが世界最強の国家に至るまでのプランである。「2025年までにすべてを中国(チャイナ)で生産できるようにする」というもの。
・チャイナには、言論の自由も、民主制もない。そのため、党は「短期的な選挙結果」を気にすることなく、超長期の国家戦略を推進できるのである。

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2022年09月30日

Posted by ブクログ

ユーラシアステップを中心に帝国と民主国家に分ける考え方は非常に腑に落ちる点があり、「なぜロシアや中国は帝国の歴史なのか、なぜ共産主義国家がそこで生まれたのか」など様々な歴史的事実が繋がってきた。
特に「羊飼いという文化が一神教を産んだ」など、考えつかない角度から歴史を説明していく流れは「サピエンス全史」に近い面白さがあった。

ただ一点、封建主義国が自分の土地を守るモチベーションでモンゴル帝国を食い止めたとある。
しかしヨーロッパはたまたまモンゴル皇帝が死んで軍が引き上げただけだ。
実際、ヨーロッパ軍は敗戦を繰り返していた。
その知識もあり、ヨーロッパが必死の抵抗をしたからモンゴル軍を食い止めたという主張には同意できなかった。
そのことから他にも帝国と民主国家の二項対立を単純化するための、偏った主張が入っているのではという疑念が拭えなかった。 

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2019年11月20日

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