あらすじ
「権力の暴走を許してはいけない」すべてが実話。迫力と感動の法廷ドキュメント罪を犯したかもしれない人物の車に警察が勝手にGPSを取り付け、徹底的に行動を把握する行為を繰り返していた――。令状なき捜査は許されるのか。警察が、一般市民の行動確認を行う危険性はないのか。2017年に「令状なきGPS捜査は違法」の最高際判決を日本で初めて勝ち取った弁護団。その弁護団を率いた女性弁護士の奮闘とチームの苦悩・活躍を描く。
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Posted by ブクログ
警察のGPS捜査の違法性を問うたノンフィクションです。小説タッチですが、講談社現代新書から発売されています。
法廷物のミステリーを読んでいるかのようで最後までページをめくる手を止めることができませんでした。そして最高裁大法廷での弁論までたどり着くドキドキするドキュメンタリーです。刑事弁護の流れも詳細によく分かります。
また、刑事弁護は、被告人のみならず国民の自由を守る砦であること、手弁当でやらざるを得ないことがわかりました。★5おすすめです。
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とても勉強になりました。もっとはやくに読めばよかった。裁判って縁が無いように思っていたけど、いつ何時裁判に関わるかもしれないと思いました。私には関係ないと思わなくなりました。
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警察のGPS捜査の違法性を問うたノンフィクションです。小説タッチですが、講談社現代新書から発売されています。
法廷物のミステリーを読んでいるかのようで最後までページをめくる手を止めることができませんでした。そして最高裁大法廷での弁論までたどり着くドキドキするドキュメンタリーです。刑事弁護の流れも詳細によく分かります。
また、刑事弁護は、被告人のみならず国民の自由を守る砦であること、手弁当でやらざるを得ないことがわかりました。
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あまり普段法律系の本は読む機会がないのでが、この本は読んで良かったなと感じた。犯人目線から始まるストーリーの序盤。先にどんな事件のことに関して展開されていくのかがわかって読みやすい。中盤は著者の裁判に臨む準備の話などがあって少し緩むが、終盤にかけて一気に展開が白熱する。最後は本当に一気に読み切った感じがした。
なぜ被疑者(犯人)の弁護をするのか。この問いが出てくるが、著者の説明がとてもわかりやすかった。「「罪を犯すヤツの権利など守らなくていい」という考え方は、いずれ、罪を犯していない人間の権利さえも守られない社会を受け入れることになる」
最後の場面は最高裁での弁論だが、ここがまたかっこいい。プレゼンという意味ではビジネスマンも参考にするべき点があった。
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全てが実話。迫力と感動の法廷ドキュメント
のキャッチのとおり、いやそれ以上です。
へたな法定物の小説が霞んでしまうくらい、わかりやすくおなかつ感動します。
なんたって、最高裁大法廷ですよ。
大法廷のすごさは本書を読めばわかります。
圧巻は大法廷での弁論部分。緊迫感が違います。
また、この本は亀石さんの人柄・考えが強く主張されている本だと感じました。結婚に至るエピソードもすごいし、人を巻き込む力もすごいです。
これを読めば、彼女が選挙に出る理由もよくわかります。
亀石さんたちにとってラッキーだったのは、被告が警察のやり方に納得せず、最高裁まで上告させてくれたこと。それ以外は弁護団の努力と実力だとわかりました。
司法を志す人にも、一般の人にも読んで、感じてほしい本です。でももっと普及させるにはドラマ化・映画化かもしれません。
Posted by ブクログ
刑事弁護の一般的な話かと思いきや、窃盗事件が最高裁大法廷にまで発展するとは予測せず、興味深くどんどん読めた。
若手弁護士の心中描写も多かったことから、友達の友達の話を聞いているような感覚で、ぐいぐい引き込まれた。
最高裁がまっとうな判断をしてくれたことに、安堵。
Posted by ブクログ
亀石先生の美しさに思わず手を取りました。GPS裁判という大変な裁判で若手弁護士たちが画期的な判決を取るまでのノンフィクション。
感動しました。刑事弁護士という世間からは誤解の多い仕事を、己の信念を貫き通す。誰もが刑事被告人になるかもしれない。ささやかな自由を守るために闘う。
さらなる活躍を期待したくなりました。
Posted by ブクログ
「刑事事件? わたしには関係ない」こと、だろうか。… / 最初に彼らが共産主義者を弾圧したとき、私は抗議の声をあげなかった。なぜなら私は、共産主義者ではなかったから。彼らが労働組合員たちを攻撃したときも、私は抗議の声をあげなかった。なぜなら私は労働組合員ではなかったから。やがて彼らが、ユダヤ人たちをどこかに連れて行ったとき、やはり私は抗議の声をあげなかった。なぜなら私はユダヤ人ではなかったから。そして、彼らが私の目の前に来たとき、私のために抗議の声をあげる者は、誰一人として残っていなかった。
Posted by ブクログ
インパクトのある表紙(と言うか実はデカい帯)写真に釣られて手にとったが、中身は法廷ノンフィクションとでも言うべきもの。刑事裁判の裏側や、司法の世界の様子がどんな感じか何となくわかるし、法律的な論点としても面白い事件を扱っている。
また著者は他にもタトゥー裁判やクラブ裁判といった話題になった裁判を手がけたそう。
Posted by ブクログ
刑事事件裁判のリアルな実態を描きながら全く飽きさせない。
舞台は「裁判所」、主人公たちは「社会正義を心に秘めた弁護士」で相手の悪役は「警察・検察」。
展開には「スリル、サスペンス、スピード」があり、最後の大団円に「大舞台での大見得」まであるとあっては、まるで推理小説かドラマのようだ。
この事件の裁判結果は、当然マスコミにも大きく取り上げられていた。しかし、その内容がこの様な経過を経たものだったとはと、あらためて瞠目した。
本裁判の経過はドラマにしても充分面白い。ただ配役上悪役となるのが「警察・検察」である以上、昨今の情勢下では難しいとも思った。
本書を絶賛したい。