あらすじ
ハルは中学3年の女の子。彼女には好きな子がいる。それはアキラという同級生の女の子! アキラを好きになったことで、ハルはうすうす感じていた自分の気持ちを確信する。やっぱりあたし、女の子が好きなんだ。世の中にそんな人がいることは知っていたけど、まさか、自分が、そうだったなんて! 第59回講談社児童文学新人賞佳作受賞作。登場人物の心理描写がうまく、家族やクラスメイトなど、それぞれの個性もうまく書き分けられていました。深刻になりそうなテーマが、時折ユーモアもまじえ、あたたかい雰囲気のある作品になっていて、最後まで安心して読むことができました。──茂市久美子(講談社児童文学新人賞選評より)
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Posted by ブクログ
LGBTQやSOGIについての学習が行われている今、若者のほうが同性愛に理解があり、考え方が柔軟だなと感心します。それにひきかえ親世代はカッチカチ頭でいろいろ決めつけてかかってくる…(ハルにキツく当たってくる同級生、親のステレオタイプを引き継いでるんでしょうね…)描き方は軽妙ですが、リアリティがあります。LINEで写真が拡散される辺り本当にリアルです。笑
文体、展開、読みやすく引き込まれるので、小学校高学年辺りから読めるのではないでしょうか。「レズとかキモ」と言い出す前に読んでほしい作品。
ほかの方も書かれていましたが、翔太渋いです。
Posted by ブクログ
恋愛モード全開で始まる
キスしてしまったでテンションぶち上げになってる
その相手は同性の女の子
ある日、キスしている写真が出回ってしまい
それに対する家族、友だちのこと
中3/レズ
Posted by ブクログ
女の子に恋する女の子の話。前半、好きな人と心が通じたかも?ってきゃいきゃいする姿は、同性愛者も異性愛者も変わらないよね。可愛いし青春って感じだ。中盤、事件が起きて、そりゃ周囲の人全員に理解してもらえるわけじゃないだろうけど、そっちがそうきたか~とちょっと悲しくなった。今の中高生を見てると、私たちの世代よりよっぽど柔軟そうに見えるけど、まだまだ偏見も多いのかなぁ、とか考えてしまった。
Posted by ブクログ
誰も禁止していないのに。
好きな人にキスされた。バレンタインには本命チョコを渡した。舞い上がっていた。あの写真が出回るまでは。好きな人はアキラ。自分と同じ女の子。中学3年生のハルの恋と失恋の物語。
ハルの恋する様子、不安な気持ちが描かれており、一緒に一喜一憂しながら読める。あくまでハルの視点からしか描写がなく、アキラの気持ちが伝わってこないのもハルの気持ちに寄り添えてよい。周囲の捉え方が良くも悪くも大きい人から軽い人までいるのがリアルに感じた。
タイトルは、絵を描いていると、本当は禁止されていることをしているように感じるというハルのセリフから。誰もが「別に構わないよ、自由だよ」と言うのに、何か罪を犯している気持ちになる。同調意識を中学生なりに表していて、ヲタク趣味といい同性愛といい、しっくりくる言葉だと思った。