前作『子供はわかってあげない』で鮮烈デビューを果たした田島列島、
待望の新作!
前作以上の盛り上がりと言いますか、巷での絶賛ぶりに
正直、若干あまのじゃくな気持ちを抱きつつ読みました。
読み終わった今、
あまのじゃくだった自分を殴りたい気持ちしかないです。
個性豊かな住人たちとのボロアパートでの暮らし、
というめちゃくちゃ王道なシチュエーションに
訳アリ臭プンプンな年上のお姉さんに淡い想いを抱く主人公、
そしてエキセントリックで可愛い女装キャラ…
ファンを惹きつけてやまない小ネタにも
さらに磨きがかかっています。
内緒にしていたことがうまく内緒にできていなかったり、
言わなきゃいけないことをいつまでも言えてなかったりする
ちょっと間抜けで可愛い人々が
これからどう変わっていくのでしょうか。
謎めいたタイトルも気になります!
感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
3巻まで読んだけれど、消化しきれないので読み返す。再読の度に新たな発見のある本に出会えることは、うれしい。
たとえば、泉谷さんの「今グレてるのは 誰に甘えてるの?」という直達への問いかけ。答えはやっぱり榊さんだろう。1巻では「俺よりひどい目に遭った榊さんがマトモに生きてる以上 俺がグレるワケにいかない」と言ってたのに、今度は「榊さんがマトモに生きてない以上 俺がまともに生きなきゃなんない理由はないよ」とか呟いてるのだから。
榊さんが「マトモに生きてない」ことに気づき始めた2巻の直達は、榊さんの荷物を「半分持つ」ために、不器用ながらも榊さんにわがままを言い出すようになる。つまり、今までいい子だった直達が、榊さんには甘えられるようになる。
素敵だなと思ったのは、マトモではなくても一生懸命生きてきた榊さんが、そんな直達を完全には突き放さなかったこと。完全に突き放してたら、飲み屋に誘ったり、「怒って大丈夫だよ」と励ましたり、ついには一緒に早朝から遠出したりはしない。この積み重ねの結果として、3巻では榊さんにも大きな転機が訪れる。直達も、榊さんにもっと本音を言えるようになる。
この話の主旋律は、榊さんの止まった時計が動き出すプロセスなのだろうけれど、決して直達→榊さんという一方通行の関係だけが描かれているのではない。直達と榊さんとがお互いに相手を直視しようとするなかで、自分自身の心の置き場を得られるようになり、2人の関係性も変化していく。この過程に、心を打たれる。2人を見守る教授やニゲミチ先生も温かい。そして、胸ぐらをつかんでしまうくらい直達のことを想う泉谷さんの直向きさも、初読時より一層眩しく感じられた。
Posted by ブクログ
直達君の父親むかつく。奥さんも子どもも傷つけておいて、自分はいい人でいたいみたいで。もっと怒りをぶつけられる存在でいなきゃダメじゃん。
榊さんの母親もふざけんな。嫌いで出ていったんじゃない?なに言ってんの。
とにかく2人には幸せになって欲しいわ。
あと、楓ちゃんかわいい。