【感想・ネタバレ】資本主義と闘った男 宇沢弘文と経済学の世界のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

人間を損得勘定のみで動く”ホモ・エコノミクス”と捉えた近代経済学に対して、経済学に人間の心を埋め込もうとした宇沢弘文の生涯。「社会の病を癒したい」という想いで数学を捨てて経済学を志し、その信念を最後まで貫いた生き様には感動した。また、多くの経済学者が出てくるので、様々な経済思想に触れられるのも面白い

宇沢弘文が日本帰国後に本格的に研究した、”社会的関係資本”については、新自由主義を乗り越えた社会を考える上で重要な概念だと感じた。市場一辺倒でも国家一辺倒でもなく、コモンズが社会的共通資本を担う社会が一つのオルタナティブになるのかもしれない。昨今の”脱成長”にも繋がり、宇沢弘文の思想は今も生きていると感じる。

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2023年04月22日

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