あらすじ
夏流城(かなしろ)での林間学校に初めて参加する光彦。毎年子どもたちが城に行かされる理由を知ってはいたが、「大人は真実を隠しているのではないか」という疑惑を拭えずにいた。到着した彼らを迎えたのは、カウンターに並んだ、首から折られた四つのひまわりの花だった。少年たちの人数と同じ数――不穏な空気が漂うなか、互いに疑心暗鬼をつのらせる卑劣な事件が続き……? 彼らは夏の城から無事に帰還できるのか。
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Posted by ブクログ
閉鎖された空間の中で少年たちが経験する、夏の恐ろしく寂しい出来事。世間から隔離された城という空間が、時間の感覚を麻痺させながら、その分恐怖を増幅させるように感じました。最後に明かされる事実はあまりにグロテスクで悲しくて、静かな重たい余韻に襲われました。
前作「7月に流れる花」から読まないと、内容がピンとこないかもしれません。
Posted by ブクログ
7月に続き8月も読んでた。
表紙をみて「あの男の子の話だ!」と。7月に~の時に一瞬出てきた後、何も出てこなかったので、???って気になっていた男の子の話が読める♪と思って、読んでみた。
こちらは、切なすぎる。
というか、7月には気にならなかった設定が、8月を読んで、気になりまくってあまりストーリーを受け入れられなくなった。
読めば読むほど、何も知らされなかったミチルが切なすぎて、この城に来る子供たちが切なすぎて、なんでこの場にこの子達をケアする大人が近くにいないのか、謎過ぎた。親を失うこの巨大な喪失感を、子どもたちだけで過ごさせるって・・・。
コロナが落ち着かない中でのこの話は、ちょっとえぐられた。
コロナ禍じゃなかったら、もう少し落ち着いて読めたかな。