あらすじ
「あたりまえ」をくつがえす異端の社会学。理路整然、博覧強記、痛快無比。社会学の泰斗が「世の変な常識」に挑む書き下ろしエッセイ集。歴史、民俗、風土などさまざまな角度から現代の世相を鋭く分析。日本の常識は正しいか? ●戦前の日本にも「民主主義」はあった/●談合は悪ではない/●ツイッターは表現を貧困にした/●雑学こそ「知」の理想的なありかただ 他
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Posted by ブクログ
若い頃「独学のすすめ」「整理学」、最近は「隠居学」「続・隠居学」、楽しく拝読しています!加藤秀俊さんの「常識人の作法」、2010.10発行です。読みやすくて、楽しくて、味わい深いエッセイです。特に「演劇する現代」は面白かったです。確かに現代は(いつからなんでしょう?)「ヤラセ」の構造ですね。TVはグルメ番組、旅番組、そしてドキュメンタリー番組さえ。国会の論戦(質疑応答)もほとんどが省庁の役人のお膳立て。企業の株主総会も、国連の会議も。CMは嘘を承知で見てる内、商品名を覚え、店に入ると手が~w嘘から出た誠か
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新聞休刊日は談合だ!ホントよく言ってくださいました。
トマス・ペインの「コモンセンス」。何かにでてきたな?副島隆彦だったっけ?
きだみのる 「きちがい部落周遊紀行」。前から気になってたが、これも読んでおかないと。
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常識という曖昧で大雑把な思考の判断方式は潤滑油のようなもので、それは人間や社会の持つ摩擦をなめらかに回避する道具である。その根拠が正確か不正確か、妥当か妥当でないかはともかく、それはその場における緊急避難的措置としては有効である。しかし、無知な大衆の織り成す社会はこの不完全な道具である「常識」に過度に依存し、またその消耗の結果としてよりいっそう粗悪な思考にしてしまっている。
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常識人であろうとする著者が、世の中の非常識を槍玉に挙げる。非常識に目を向けることで常識を探るかたちで、著者は論を展開している。80歳の著者が見る若者たちの生態。気になって当然でしょう。しかし……。正論で、真っ当なのだけれども、頭が固すぎる気がしないでもない随想録。
Posted by ブクログ
こんなうるさい頑固ジジイが町内に1人は居てほしいような気がする。そんなことどうでもエエやんか、時代が違うんだから。と、言いたくなるくらいいちいち目くじら立てて煩いけど、ひと昔まえの日本人にはそんなことは当たり前のことだった。そしてそれは今も正しい。でも今それを言われると鬱陶しいし、そんなことを誰もしなくなった。それはなぜか?価値観が変わったのではない。その証拠にこのジジイが言っていることを間違っているとは誰も言えないだろう。では、なぜか?答えはこの本に書いてある。米国にカート・ヴォネガットあり(先年亡くなったけど)。日本に加藤秀俊あり。どこの国でも小うるさいジジイは存在する。そしてジジイの言うことには一理も二理もあるのだ。だから時にチョットだけ耳を貸す必要があるように思う。ウザイけどね・・・。