あらすじ
有名小学校入試で実績NO.1の「こぐま会」が賢い子どもをつくる幼児教育最新プログラムを公開! 小学校入学時点で差はついています。3歳から6歳児には相当の教育が可能なのです。しかし、それは単なる詰め込み教育ではなく、また3歳で小学校の問題が解けた、といったものでもありません。幼児達の年齢に即した、将来の知的活動に必要な「論理的思考力」を身につけるための教育こそ必要なのです。(2006年5月初版刊行)
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Posted by ブクログ
民間幼児教室「こぐま会」の代表者による幼児教育論。「小学校入学時に既に基礎学力の差がついている」と現実を指摘し、学校教育の前の幼児期基礎教育の重要性を訴える。実際の教育内容は小学校受験対策だが、小学校受験に求められるのは知識の詰め込みでなく論理的思考力である、と矜持は高い。
具体的な内容は、論理に強い子を育てる、視点を変えてものを見る眼を育てる、数に強い子を、図形感覚を・・・と続く。幼児期は論理性が未発達で、数量概念もぼんやりとしかわからない。遊びの中から何かを学んでくれれば、と一般的には考えがち。自分も早期教育には否定的な考え方をもっていたが、発達心理学を踏まえてポリシーもって幼児教育している人もいるんだ、と少し眼からウロコ。確かにこんな教育を実践したら、小学校入学時には本当に頭の良い子になりそうだ。
本当に大事なのは、幼児期のロジカルシンキングが、大人になった時の頭の良さに繋がるのかどうか、だと思う。物事を分析する眼も、数を体感覚で理解することも、図形感覚も、遅かれ早かれわかことではある。本書では「どんな大人に育ったのか」について一切触れられてないが、芸術家に育てるのであればともかく、学者や高級官僚やビジネスマンとして、自分の頭で考えられる人になってほしいと思ったら、こんな教育もアリなのかもしれない。