【感想・ネタバレ】星界の報告のレビュー

あらすじ

ガリレオにしか作れなかった高倍率の望遠鏡に、宇宙はどんな姿を見せたのか?──1609年7月に初めて製作した望遠鏡の倍率は3倍。その4カ月後には、他の誰にも追随できない20倍の倍率を実現したガリレオは、翌年初頭から天体観測を開始した。人類が初めて目にしたレンズの先には、月の表面の起伏が、天の川をなす無数の星が、そして木星をめぐる四つの衛星が現れた。人類初の詳細な天体観測の貴重な記録、待望の新訳!※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

"Sidereus Nuncius"は,イタリアの科学者ガリレオ・ガリレイが1610年3月13日に出版した、最初の書籍。

内容は,望遠鏡による月の表面や木星の衛星などの観察結果が中心。中でも木星の衛星については,時間経過による経過からその回転運動を予測しており,後の太陽中心説においても重要になる。

簡潔な記述は科学的姿勢の模範である一方で,献辞であったり“Cosmica Sidera”(後に“Medicea Sidera”と改名)であったりリップサービスともとれる面もあり,当時の科学者の事情が伺える。

0
2022年02月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

『チ。ー地球の運動についてー』
を読んでテンションが上がり一気読み。

色々周りに気を使いながら観察して記録してさらに気を使いながら出版して
それが現在の我々が味わえる
まさに「まるで、奇跡ですよ。」

0
2021年05月22日

Posted by ブクログ

月が昔から苦手だけれど星は好き、な天文学に興味を持ち始めた少女時代にガリレオ・ガリレイを知り、本書が出ているのを数年前に知って読んでみました。
なんと魅力的な一冊!
ガリレオ衛星から木星と近辺にある星たちを、自らの手で改良し製作した覗き眼鏡なる望遠鏡で、天体観測的に記録し、地球の動き、太陽や月の現象をガムシャラに、地道に記録し、報告した一冊です。
ガリレオ先生はやはり偉大な方だと再認識しました。

0
2021年05月12日

Posted by ブクログ

非常に面白かったです。

月の表面やガリレオ衛星に関する書籍であることは知っていましたが、特に月の起伏についての記述が興味深い洞察がされており、楽しみながら読ませていただきました。

もう一つ「おっ」と思ったのは、月の表面に関する話の終わりに、がっつり太陽中心説を支持する記述がされていたことです。

ここからガリレオ裁判に繋がっていくのだなぁと。

0
2025年09月04日

Posted by ブクログ

ロマンしかない。

望遠鏡の仕組みを知ったガリレオが、当時としては驚異的な20倍の望遠鏡を作り、それをもって天体を観測したガリレオによる報告書。

望遠鏡は当然今の方が数段優れているため、観測したもの自体は小学生の自由研究でもできるレベル。しかし、ガリレオはその観測から月の表面に凹凸があることや、木星の近くにある4つの星が衛星であることを発見していく。当時の時代背景を考えると、ガリレオの想像力と理論の積み上げ方は驚異的と思える。

今の情報からすると目新しいものはないけど、天文学の黎明と、科学がどのような僅かな積み重ねで発展してきたのかを体感できる本だと思う。

また、自分は本来訳者のあとがきとか全く興味がないんだけど、p85からの訳者解説は本文の内容はもちろん、時代背景なども詳しく示してくれてとても面白かった。

0
2023年10月04日

Posted by ブクログ

月の表面と木星の衛星を観察することで、地動説を証明しようとした本。

おそらく人類で初めてそれらを観察したガリレオの興奮する姿が伝わってくる。

0
2023年01月23日

Posted by ブクログ

当時の最新技術である望遠鏡を駆使して木星の衛星の挙動を克明に記録しその傾向(後の軌道)を見出した章は圧巻だった。冬ほぼ毎日夜1時頃に残された記録からガリレオの執着心、好奇心、そして熱い思いが伝わってきたような気がした。

0
2018年03月22日

Posted by ブクログ

 努めて冷静に振る舞おうとしているが今まで見ることのできなかった物を見ることができた喜びと興奮が伝わってくる。ページ数は多くないが重要な記述が多い。後にガリレオ衛星と呼ばれることになる木星の衛星観察では、動きを詳細に記録することによって周期を割り出そうとし、同時に星の周りを回る星の存在を示すことで地動説を裏付けようとしている。また、月の表面が地球と同じような地形をもっていることを示したり、星雲が星の集まりにであることを示すなど、現在では当たり前であるが、当時としては革命的な記述がある。望遠鏡による月や木星の観察の単なる記録と考察にとどまらず宗教的な宇宙観から抜け出す記念碑的な著作といえる。

0
2017年06月30日

「学術・語学」ランキング