【感想・ネタバレ】解離性障害のことがよくわかる本 影の気配におびえる病のレビュー

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Posted by ブクログ 2018年11月01日

解離性障害や解離という症状についてイチから一般向けに優しく説明した本。イラストや図なども豊富でとても分かりやすかった。発生のメカニズムから症状の解説、解消への道筋まで、一通り簡単には理解することができた。

私自身も、幼い頃から空想傾向が強く、微睡むと幻聴が酷いし、「なるほどそういうことかー」と腑に...続きを読む落ちた事柄も多かった。一番びっくりしたのは、症状の例として「頭の中で一日中、音楽が鳴っている」っていうのがあって、それ解離だったのかって驚きました。ただ、解離の症状において病気と健常との線引きはむずかしいとの記述(P.57)もありました。私の場合は生活に支障もなく恐怖や不安もないので健常の範囲なのかなあと思いました。

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Posted by ブクログ 2016年04月17日

村上春樹の『海辺のカフカ』を前に読んだ。どこかで、「村上春樹は主人公カフカを解離性障害と設定していると思われる」という話を読んで興味が出た。そうでなくても、解離性障害や多重人格というと不思議な、ドラマティックな感じがする。そんな不思議なものが実際にはどんなものなのかという興味本位で読んだ。なので、自...続きを読む分は本来のこの本の想定読者とは違う。

患者本人でなければ、体験しなければなかなか理解しがたい症状が色んな言葉で事例を交えて説明されている。解離性障害がどんなものなのかのイメージが何となく掴める。

読んでわかったのが、解離に似た感覚は誰にでも起こりうるものだということ。例えば・・・
・洗髪中など、後ろが怖い。
・誰かの気配を感じる。
・人が怖い。
・鏡が怖い(鏡に別のものが写っているような気がする)。
・夜、暗闇が怖い。
・この本の冒頭にある、不思議な夢

他にも、自分は夜に家でパソコンの画面を見ていると、画面が遠のいていくような、画面が大きくなるような、遠近感がおかしくなることがある。画面が遠のいているのに文字ははっきり読める。画面が大きく見えるので、自分が小さくなったように錯覚してしまう。時々そんな感覚を楽しむことがある。

読んでいるとオカルト的なものも出てくる。
・デジャヴや予知夢
・小さい頃から妖精や小人が見えて、会話したり一緒に遊んでいた(昔ぬーべーというマンガでまさにこんな話が出ていた。小さい頃に親に叱られて言わなくなるというのも同じだ。)

こういうオカルト的なものを心の病気と捉えて、明確に説明しているというのが面白い。

解離性障害は病気と健常の境目がはっきりしておらず、線引きは難しいとある。自分も時々感じる言葉にできないような不思議な感覚やそれほど気にしていなかった感覚を思い出し、それとどこか繋がっているような気付きがあった。また、小説なんかで似た感覚を表現しているものは割と多くありそうだということにも気付いた。作品をより理解できるようになるかもしれない。

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Posted by ブクログ 2019年11月08日

イラストが多くてわかりやすい。
ただ、紙面のどこから読み始めればよいのかがわかりにくい。(イラストから読めばよいのか、解説から読めばよいのか、右からか、上からか・・・。)
基本的には、解離性障害の様々なタイプを紹介し、その要因についても触れ、関連する、また類似する精神的な病気について解説し、解離性障...続きを読む害との違いについても解説します。
そして、「治る病気」であることを明言しつつ、薬物療法と精神療法をバランスよく行う事、「つつみこむこと」が大切という話で終わります。

約2時間20分で完読。

「はじめに」にあるように、表現はやさしいのですが、内容は高度な水準なので、(わたしのような一般人は)全て理解しようとせず、さらっと読むのがよいかもしれません。

現状、解離性障害についての書籍はまだ少ないので、貴重な本ではあると思います。

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