【感想・ネタバレ】話すための英語力のレビュー

あらすじ

「英語をうまくしゃべれるようになりたい」は見果てぬ夢でしょうか。日本人の「英語苦手意識」の根幹には、外国人を前にすると緊張し、言葉を即座に発することができないことにあります。短い言葉で切り抜けようとしたり、思い出せるフレーズを連発するだけで、話が続かない、自分の意見を言わない等、落ち込んでしまいます。こうした状況を打破する最良のストラテジーを同時通訳者としての経験豊富な著者が丁寧に指導します。

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Posted by ブクログ

米国国務省職員の言語教育カリキュラムでは、日本語は超困難な言語に分類され、仕事に使えるレベルに達する学習時間が集中して88週間(2200時間)とされていることを知りました。とにかくトレーニングせねばならないと思いました。

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2023年12月29日

匿名

購入済み

英語を通じた発信力

「百万人の英語」の番組を大学受験生の頃に聞いていた時から憧れていた作者の主張は、何十年を経てもやはり正論で、説得力がある。「英会話」という単語は、ドイツ語にはない。ドイツで生まれ育っている息子に聞かれて、どういう意味か、なぜこの言葉が日本でよく使われるのかを説明した。ドイツでは学校の英語の授業で、口頭で自分の意見を英語で主張する機会が多く、生徒は訓練されている。だからドイツ語には英会話なんて言葉は必要ないのか、と驚いた。国際共通語としての英語で、情報を発信していける底力をつけるには、どうしたらいいか、方向性を探るコンパスのような本だった。

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2023年02月26日

Posted by ブクログ

2017年。
東京オリンピックを前に、前書「本物の英語力」の続編として書かれたもの。話すための方略に重点。箱根駅伝の解説から引用し「すぐまえの目標」を目指して少しずつ、と記す。

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2020年07月23日

Posted by ブクログ

 本書の主題を一言でいうと、英語で会話するにあたっての「暗黙のルール」と、それについて気づくことの重要性、ということになるかと思います。
 私は、ふだん英語で会話する機会は多くありませんが、時折「セカンドライフ」というウェブ上のゲームで外国人の人とチャットをします。その際気づくことには、相手の言っていることがさっぱりわからないときというのは、難しい単語が出てきた時ではなく、むしろ、やさしいけど多義的な単語が出てきた時です。ネイティブであれば、「その文脈ではこの意味で決まりだろう」というのは常識なのでしょう。しかし、日本人をはじめとするノンネイティブは、その単語が使われるコンテクストをネイティブほど多く知っているわけではありません。
 本書は、こういった語義レベルに限らず、話題、声のトーンや身体所作といったさまざまなレベルに及び、会話におけるコンテクストの重要性を説いています。日本人が英語を「ネイティブのように」うまく話せないのは、こうした会話という行為を方向づける暗黙の慣習や規範を知らないことによる部分が大きいようです。当然、こうしたことを義務教育の課程での限られた時間で教えることは不可能であり、実践によって学ぶしかありません。それにおそらく、この種の知識というのは頭で理解するというよりは体で感じて覚える類のものでもあり、講義形式では限界があるでしょう。
 著者は自身の通訳・研究者・教育者としての経験を交え、こうした英会話の世界に飛び込んでゆく際のヒントとノウハウ、勇気を与えてくれます。
 私はこんど出張でヨーロッパに行かなければならなくなり、言葉のことで途方に暮れていましたが、本書を読んだおかげで、ある意味吹っ切れたところがあります。まず、上記の能力が一朝一夕に身につくわけはないので、場数を踏んで学ぶ必要があります。また、会話は相手のあるコミュニケーションであり、一方的な努力が常に実を結ぶとも限りません。日本人という「分かってないガイジン」への親切心というか、寛容さを相手が多少とも持ってくれなければ、会話は成立しません。初めから上手くやろうと気負う必要はないし、それはできないのです。
 なお、会話がままならないという不安は、日本に来る外国人にとっても当てはまることでしょう。知らないということからくる不安に向き合おうとすることが、もしかすると異文化理解への出発点なのかもしれません。楽なことではないが、やってみる価値はある。そのように感じました。

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2018年07月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

同著者による『国際共通語としての英語』(2014年),『本物の英語力』(2015) (いずれも講談社現代新書)に続く続編です。

 英語を使うには単語やフレーズ,そして単語の適切な並べ方(いわゆる文法)を学ぶ必要がありますが,英語でやり取りする場合には日本語で行う場合と多少異なるコミュニケーション上の約束事があります。本書はそのようなコミュニケーション・ストラテジーを紹介したもので,特に鳥飼氏の前著『本物の英語力』(2015)と対を成すものと解釈できます。

 鳥飼氏の言う「コミュニケーション・ストラテジー」とはどのようなものかというと,うなずきやあいづちに関する日本語と英語の差や,エレベーターの中やバス停でバスを待っている人どうしで行われるちょっとしたスモール・トーク(頻度が日本語での場合よりも多いという話)や,褒め言葉,意見の仕方,反論の仕方(英語は意外に丁寧である)等々がそれに当たります。英語でコミュニケーションを取る場合には,単に単語やフレーズの意味を覚えて使うだけでは不十分で,文化的バックグラウンドの異なる人と意志疎通をするという前提に基づいた,コミュニケーション・ストラテジーを理解することが大事だということです。

 このような考え方のもとに本書は展開されているわけですが,鳥飼氏による講談社新書のシリーズで,本書が他書と異なる点は,使えるフレーズが多く載っているということです。『国際共通語としての英語』(2014年)や『本物の英語力』(2015) は,読んでも英語力そのものの足しにはなりませんが,本書は,こういう時にはこのようなフレーズを使ってこのように言えます,というアドバイスがちりばめられているので,この意味では本書は英語力の伸長にも多少寄与すると思います。

 本書に語られていることでちょっと引っかかったのは,「国際共通語としての英語」を標榜しながらも,この本に書かれていることはイギリスやアメリカなどの英語圏のネイティブスピーカー(広く見積もっても欧州圏の人々)との英語でのコミュニケーションを前提にしたものであるということです。英語が国際共通語として機能することを前提にするのなら,アジア圏の人々など,我々と文化的背景の近い人々とのコミュニケーションも視野に入れてほしかったなと思います。

 私がアメリカに留学していた時に感じたこととして,韓国人や中国人とは相対的にコミュニケーションが取りやすかった(もちろん英語で,です)ということがあります。しかしながら,はやり微妙にコミュニケーション・ストラテジーは異なるので,そのあたりのことも視野に入れて本書が書かれているともっと良かったなと感じます。

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2017年05月23日

Posted by ブクログ

すっかり英語の勉強もサボり気味。。。
使わなくなるとあっという間に忘れてしまう。聞かなくなると耳も遠くなる。。。とならないように最低限、英語を聴こうと映画を見るようにしてます。(ネットフリックスは字幕を「英語」にできるのでオススメ!)

英語=英会話=話す。
というのが日本人の感覚。それだけではな!というのが著者の考えですが、あまりにも「英語を話す」ことに焦点が当たるので、続編として「話す」をテーマにした本を書いたと。ふむふむ。なるほど。

そんな「英語を話す」ときに意識すると良いポイントが簡潔にまとめっているのでいい!さて、僕も英語を話す機会を復活させないとあっという間に話せなくなっちゃうな。。。汗

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2018年04月04日

Posted by ブクログ

英語を話すためのハウツウ本かと思い読み始めたが、英語でコミュニケーションをとるための文化的な視点、日本語でのコミュニケーションとの相違点など、基礎的な内容が著者の経験に基づき、丁寧に解説されております。
もう少し自身が英語を使い始めてから、読んだ方がすんなり頭に入るのではと思いました。

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2017年05月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 「本物の英語力」に続いて。今回は会話に焦点を絞った内容。一口に英会話と言っても様々なシチュエーションがあり、その時々で気を付けることがある。ただ実際そこまで細かいことを気にする余裕はないし、相手も慮ってくれる程度があるだろう。そういう意味では英語力の他にノンバーバル・コミュニケーションも重要。ただし非言語コミュニケーションにもそれぞれの文化が反映されているので、言語以外の勉強も必要になってくる…。英語を話すハードルが上がってしまいかねないが、一番大切なのは会話を楽しむということだろう。英語は目的ではなく手段である。

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2017年04月04日

Posted by ブクログ

話すための英語力というよりも話すための人間力とも言えましょうか。日本語であっても英語であっても相手の気持ちに立って語りかけることが必要なのではないでしょうか。外国語話者に対しては、それぞれの背景文化も含めての気遣いをもって語りかけたいと思う。

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2017年03月25日

Posted by ブクログ

日本語でのコミュニケーションが難しいのに、英語で話すこと、物を伝えることはもっと難しい。
この本にはコツが少しかかれているが、やはり、実践をつむしかないのだろう。

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2017年03月23日

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