あらすじ
戦争なくして資本主義はなかった。軍需による財政拡大は資本形成を促し、常備軍の増強は農業、流通、貿易に影響を与え、武器の近代化は製鉄や機械製作、造船、繊維産業の成長をもたらす。そして軍隊の「指導と行動の分業化」が大量生産した画一的人間。豊富な資料と文献で論究する、近代軍隊の発生から18世紀末にかけて戦争が育んだ資本主義経済の実像。
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Posted by ブクログ
資本主義経済の発展について独創的な研究を数多く残したゾンバルトによる、戦争と資本主義の関連を解明しようとする試み。常備軍の増強に伴う食糧・装備の需要の爆発的増大と、それに応えるために経済組織が統一化されていき、手工業的生産から工場生産へと移行していく過程を詳しく述べている。
Posted by ブクログ
戦争に関する消費活動が資本主義を発展させたという事を詳細に論述。
ウェーバーと同時代の学者。ウェーバーを読んだフリしてた時と比べて、非常に読み易い。
近代の発展具合の証明となる材料は、その時代の知識人の論文ではなく実務家の実務資料(帳簿)だった事には非常に納得。
但し、外国の昔の貨幣単位には完全に消化不良になった。