あらすじ
国際援助の矛盾をほおっておけず、バングラデシュに単身乗り込み、途上国発ブランド「マザーハウス」を創造する、感動の軌跡を綴ったノンフィクション続編。出版以降、学生、社会人ほか全国から「人生を見つめ直した!」「夢へ一歩踏み出した!」など感動の声が寄せられた。次なる挑戦の地はネパール。夢を実現するために歩みを止めず、さまざまな問題を突破していく姿に勇気が湧いてくる!
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Posted by ブクログ
情熱大陸への出演、ネパールへの進出…注目を浴びるようになった後も、常に現場で悪戦苦闘。途上国で蔓延る「裏切り」にも負けず、とにかく突き進む。こんな28歳(当時)がいたのか…と、30歳の自分は思う。私も歩み続けよう、夢のために。
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マザーハウス創業者のエッセイの2冊目。今回は、ネパールでのビジネスについて書いていた。おなじアジアでも、バングラデシュよりも国の文化や国民の意識が全然違って、ネパールはビジネスが育ちづらい空気が漂っていることに驚いた。作者は工場で仕事を作ることで雇用を生んで、働き方改革や従業員の可能性に彼ら自身に気づかせようとがんばっていてすごいと思った。でも、国民の意識を変えることは本当に大変なことだと感じた。やっぱり先進国による援助ではなく、いわゆる「魚の釣り方」である教育がいきわたって、国民自ら頑張る気持ちを育てないと根本の問題は解決しないのかなと思った。
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何度裏切られてぼろぼろになっても、もう一度立ち上がって前を向き歩き続ける山口さんの生き方が本当にカッコいい。
ひたむきに、ボロボロになりながら自分の哲学にしたがって生きてる姿が日本でもバングラデシュでもネパールでも、いろんな人を惹きつけた理由だろうなと思った。
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『重要なのは、途上国のために購入するというアプローチではなく、「かわいいものがほしい」「かっこいいものがいい」という人間の普通の欲求と真正面から向き合い、満足度を満たすプロダクトを作りながら、実は確実に途上国の雇用を増やし、社会の利益とつながっている仕事をすることだと思う。』
あっという間に拝読。マザーハウスの理念が好きでバック使わさせてますが、あらためて凄いブランドだとおもいます。
Posted by ブクログ
山口絵里子という一人の女性の哲学やどんな困難にも屈せず道無き道を歩み続ける姿から、多くの学びと感動を貰った。途上国から世界に通用するブランドを生み出すことで、途上国の人々が持つ可能性を証明するとの理念を掲げマザーハウス株式会社を起業し、バングラデシュに続きネパールでのビジネスにも挑戦する。しかし、現地の取引先からの度重なる裏切り、劣悪な生活環境、反政府組織により暴徒化する国民など、普通ならビジネスを断念すべきような場面でも、その度に自分自身と向き合いながら、日本で共に戦う社員たちに支えられながらも歩み続ける。
どのような分野でも起業家というのは孤独であり、常に困難やリスクと戦い続けなければいけない。そんな起業家としてのマインドや難しさを学ぶことができた。
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起業家として共感できるところが多かった。
以下、共感したところを箇条書き的に。
・自分は普通の人なのに、注目を浴びてつらい
・アティフさんが急に辞めた時の苦しさ
・トラブルが続いて社長失格だと言っている時点で、その状況から逃げ出したいと思っている弱さだったということ
・自分のやりたいことを探すには、必死に考える必要があるということ
・今は自分自信のために立ち上がろうという思いではなく、会社を支えてくれる多くの人たちのために頑張ろうという思い。
・人間を信じられなくなるぐらいなら、こんなビジネス辞めた方がいいと思った。
・失ったものはたくさんあったけど、得たものも大きかった。
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2も非常に読み応えがあった。自分の言葉で書かれてあり、現地で苦労されたことがビシビシ伝わる。山崎さんとは仕事以上にいいパートナーになりそうな気がした。ただ2は宗教チックな文章も多くでた。いろんな影響を海外で受けたのだなと思った。マザーハウスは海外勝負だけど、同じ考え方で日本の地方の材料でも勝負できないものかなとも考えた。
2も裏切りが満載で、ネパールひどかった。国がひどい以上に民衆がひどい。なるようになっているのかなと思った。
Posted by ブクログ
等身大でリアルな葛藤を経た経験がありのままに綴られていて、途上国発のビジネスをすること、続けることの大変さを知るとともに、可能性を感じた。ハシナのピーナッツは、本当に可能性を秘めている。
Posted by ブクログ
「裸でも生きる」の1作目を大学生の時に読んで、初めてマザーハウスのことを知った。社会人になり、マザーハウスに深く関わるきっかけがあったことで2作目を読むことに。前回の続きで、山口さんが経営者として個人として葛藤する姿が、店舗や社員、生産国が増える中でリアルに描かれている。山口さんの言葉で書かれているため、山口さんの人柄がより伝わる。親近感が湧き、応援したくなるし自分も負けてられないと鼓舞してくれる作品。
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1冊目に引き続き壮絶な物語だった
手探りで始めたバングラデシュとは違い、
背負うものが増えた状態でのネパールは
違ったしんどさがあったんだなということが
ひしひしと感じられた
改めてマザーハウスの商品好きだなと感じたし、大事にしたい
Posted by ブクログ
モノではなくストーリーを共有する気持ちに共感。
10年以上前の奮戦記、色あせることなく、ベンチャーの気概を持ち続けているブランド。バングラディシュやネパール、裏切られても、逃げられても前に進む。それはやりたいことがあるから。恵まれた環境でなにを悩んでいるんだと。
いい本を読ませてもらいました。ますますマザーハウスのファンになりました。
Posted by ブクログ
本書では、バングラデシュの素材を使って立ち上げたバッグのビジネスを継続する大変さが描かれている。第2の地ネパールでもビジネスを始めている。
【心に残った箇所の引用】
P.58国際機関や政府に現場の声が届かないことが起業するきっかけであった【中略】小さな活動でも現場に行き、現場の声を聞きアクションできたのは社会的存在である企業の果てしない可能性を改めて感じさせてくれた。
P131 今の日本にはないもの願いそれを求めている人が多すぎる。物事をネガティブに考えすぎ巨大な悲愴感を抱いている。大切なのは自分自身の可能性をオープンにしておきチャンスが来たらいつでも出発できる準備をしておくこと。
P132 人生とは使命を探すための長い道のりなのではないか。周囲からの情報や視線を断ち切らないと心の底にある声にも気づかないことが多い。
P132 途上国のために購入するのではなく「かわいいものが欲しい」という人間の満足度を満たす商品を作りながら実は確実に途上国の雇用を増やし社会の利益と繋がっている仕事をすることが重要
P202 マザーハウスというブランドは可哀想だから買ってくださいというマーケティングは一切しない。途上国の素材で生産したものを胸を張って届ける。そのためには、品質でも日本市場で他社と対等に戦わなければならない。
P270 起業して何をしたいかということが決まってない状態では絶対にビジネスは継続できないと思う。
P275 貧しいとばかり思っていたけど実は違う。付加価値のある物作りができる人達が途上国にもいる。途上国でしか手に入らない素材や技術があるんだって。そんな言葉がマザーハウスの製品を知った人達から生まれることを祈っている。
P275 安いものだけを求めてやってくる先進国のバイヤーの中にも付加価値のあるものを求めに途上国にやってくる人達が増えるように。それが継続した先に経済構造の変化が起きる。
Posted by ブクログ
海外、特に発展途上国で事業を立ち上げる難しさを、非常にリアルに伝えてくれる。
政情不安や国民の意識の低さなど、金銭だけではない問題も多く
実際に生産を行うまでの経緯だけで、下手な小説よりも非常にドラマティックで緊張感あふれる。
やはり社会起業家として一番大切なことは、続けることや諦めないことであるが、
会社としての信念が一貫していて、それが社内で正しく共有されていることが大切だと思えた。
Posted by ブクログ
1に引き続き苦労話が多く、もがきながら進む山口さんが描かれている。
一方で、日本のスタッフや日本での立ち位置のことが1より多く語られており、多くの人に支えられながら自身の哲学に沿って取り組まれていたんだなーと伝わってきました。
ただ、「裏切り」として語られていることが、本の構成上どうしても筆者目線でしか語ることができないため、結局なぜそんなことになったのか、実際はどうだったのか気になりました。
Posted by ブクログ
1に続き、あっという間に読み終わった。志が高すぎる。その分、求めるハードルも高いがどんどん乗り越えていく過程を知ると、自分ももっと頑張らないとと思わされる。3も刊行予定ということなので、早く読みたい。
Posted by ブクログ
2023.08.13
個人的には途上国とともに!みたいなノリは好まない。しかし、そのことと、本書文庫本が刊行された2015年以降も「マザーハウス」が商売として成り立ち続けていることには素直にすごいと首を垂れる。
Posted by ブクログ
前作、裸でも生きるの続編。前半は会社を立ち上げてからのあれこれ、後半はネパールでの新たな事業立ち上げの戦いを示した。
前作では個人の戦いがメインだったが、会社のフェーズが成長期に差し掛かることにより、ぶつかる課題に変化が出てきている点は興味深い。個人的には構成が残念に感じた。ネパール編では事業立ち上げがうまくいかなかった騒動にフォーカスが当たっているが、その後バッグからストールへ生産する商品を変更した重要な部分が、後記でサラッとしか書かれていなかった。ネパールでの事業がある程度一巡するまで、本を出すタイミングを遅らせた方がよかった気がしている。