あらすじ
海に浮かぶ街、ヴェネツィア。この地で友を亡くし、同じ悲しみを知る君と出会った。――時は明治。日本語講師としてイタリアに赴任した誠次郎は、下宿先の料理店で働く美青年・ルカとともに、迷宮都市で起きる様々な怪事件にかかわることになって――?
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Posted by ブクログ
明治時代のヴェネツィアを舞台に日本語講師の誠次郎と下宿先の料理店で働くイタリアの青年ルカが謎を解いていく話。
日本人に馴染みの深いマルコ・ポーロやガリレオが題材なので、歴史に弱い私でも読みやすい。
共通の友人を失った二人が悲しみを乗り越えようと葛藤する様子が切ない。
変わることを恐れるルカに少しずつ語りかける誠次郎が温かく優しい。
決して叶う事のない夢だったけど、幸せな夢だった。
Posted by ブクログ
ヴェネツィアを舞台に、日本語講師として滞在中の誠次郎を探偵役として、様々な事件の謎解きを描く。
富豪の人探し、ヴェネツィア版ねずみ小僧の登場、カサノヴァの異名を持つ謎の人物と人間消失、ガリレオの望遠鏡に纏わる伝説と人間消失その2。
ミステリーとしては軽い。
帝都シリーズを思わせる、友情ともそれ以上とも付かない萌え関係。誠次郎のキャラクターがやや薄いのが残念。シリーズとして続くのなら良いけれど。今は亡き清人を思い続けながらも誠次郎に傾倒していきそうなルカが切ない。
Posted by ブクログ
作中でルカが指摘されているし本人も自覚している、分かったうえで書かれているんだけど、誠次郎と清人を比べるのはあまり良い気分ではないかな。最後まで読めばちゃんとルカの気持ちも分かるんだけど、若干のもやもやは否めない。