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Posted by ブクログ 2018年12月31日
古内作品を追いかけてみようかという気持ちだけで手に取った1冊だったか、想定外、これはめっけもん、とても良かった。
東京であったとある事故をきっかけに心を病んでしまった主人公潤は、母の郷里奥三河のとある村に引っ越す。
頑なに心を閉ざす潤に村の人々はそれぞれの立場で彼に接してくれる、潤が村で出会った伝...続きを読む統芸能「花舞」。
潤が村の人々や花舞と向き合えるまでを描く前半と、潤が舞手として成長していく後半、その展開を見事につなぎ合わせる潤一家や登場人物たちの過去と背景。これが実に読ませる、泣かせる。いやー古内さん、上手いなぁ。
余談だが、この作品でもやっぱり、テレビが悲劇のきっかけをつくる。マスコミの功罪を考えると功の部分もあるんだろうが、罪の大きさに気付くと、あの仕事をどうしても受け入れたくなくなる。昔は「テレビが害」などという人をあざ笑ってしまっていたが、この歳になってやっと分かった。テレビは毒と害を多く含んだ危険物である。
Posted by ブクログ 2017年06月15日
2017/6/12
潤、何して来たの?と怖かったけど事故で乗ってた方でまあ罪は無いよなと。
それでも傷ついて閉ざして痛々しい。
あまりの罪悪感にいじめでもして自殺とかされたのかと思った。
でもほんとに悪いことした奴ほど罪悪感に苛まれたりなんてしないのかも。
概ね予想通りの展開なんだけど、テレビに映っ...続きを読むた潤に悪意のメールが送られてきたのにゾッとした。
禍々しくて。
とっさにイタズラだろうと思って、その無意味な悪意の破壊力に恐怖を感じた。
本気だったとしたらどうだろう。
でもメール1通では済まないはず。やっぱりイタズラだろうな。
誰かの小さな苛々が他人への棘となりそれがまた新たな苛々と棘を生み、悪意は増殖していくのかなと怖くなった。
ちょうど駅でオラついてる人を見たのもあって。
棘やら泥やらを投げつけない人になろう。