あらすじ
言葉の真偽、虚実を瞬時に判別できてしまう。それが臨床真実士と呼ばれる本多唯花の持つ障害。大学で心理学を学ぶ彼女のもとに旧家の跡取り息子、文渡英佐から依頼が持ち込まれる。「一族のなかで嘘をついているのが誰か鑑定してください」外界から隔絶された天空の村で、英佐の弟・慶佐が殺された。財閥の継承権も絡んだ複雑な一族の因縁をユイカの知と論理が解き明かす!
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
古野まほろ新シリーズ。
表紙に騙されがちだけど、『天帝』の供物的な衒学趣味も『二条』の警察写実主義も、これでもかと削ぎ落としたロジックミステリ。壮大なクイズみたいなものである。にしてもか、わ、い、す、ぎ、た←
設定的にトンデモでミステリとしては反則だろうと思われる唯花の《障害》も、限定条件としてしか使われてないので置いていかれることもないし、
少なくともこの事件に関しての情報や背後関係に関して唯花と読者のライブラリには差がなく、
超大学生的な知識を駆使されるわけでもなく、
探偵役と読者が対等になるように苦心されているというのがGood。
ここまで純粋論理に徹していると、読者への挑戦状も活き活きとしてくるもので。たまらん。
ただ難点としては、この純粋論理を適応出来るフィールドがひどく限られるということ。
だからこそ系統の似ている黙示録シリーズ、特にぐるりよざ殺人事件と舞台装置が似通ってしまっているところもあるけれど、そのぶん、アプローチの差が際立ってるとも云える。
なんともやりよる…!
Posted by ブクログ
この手の小説なので、人物が描けてないとか、設定があまりに現実離れしているとかの批判はすべきでないかもしれない。ただ登場人物にもほとんど感情移入が出来ず、あまりの理屈っぽさに投げ出しそうになった。ホームズ役のユイカちゃんにもう少し可愛げがあれば、もっとこの作品を楽しめそうな気がした。
それでも読み進め解決篇に至ると、ものすごい力業での解決で、「それはないでしょ」と心の中で叫びながら読み終えたが、論理的には破綻してる所はないので、見事に作者の手管に騙されたというべきなのかもしれない。
途中で感じた違和感を大事にしていたら、自分でも謎解きが出来たかもしれない。