【感想・ネタバレ】みずうみの歌のレビュー

あらすじ

「すべてはあの町から始まったのよね」母が最期に残した言葉の真意を知るため、独りになった少年は母の故郷を訪れる。手がかりは古いモノクロフィルムと未完の小説。町は徐々に陥没がすすみ、一部が大きな湖に飲み込まれていた。湖底に残された"思い出の品"を回収する男性・モグリに出会った少年は、しなやかに泳ぐ姿から"サカナ"と名付けられ、彼の仕事を手伝うことに。少年は母の想いと顔を知らない父の秘密に近付いていく。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

静かに語りかけてくるような素敵な作品でした。
とても良かったです。

水の底に沈んでしまった街という物語の舞台が魅力的。
登場人物達の抱える喪失感や苦悩といったものを映す鏡のようで。
一方で水の底からサルベージされるかつての住人達の思い出の数々が温かな光を感じさせる。
その対比の描かれ方が好きです。
美しく透明感のある描写が物語に彩りを加え、不思議な世界へと導いてくれる。

そしてバックアップワールドを描いた作中作がこれまた非常に魅力的でした。
こういった概念の作品も好きなので、それ単体で読んでみたいな、と。

0
2013年12月21日

「小説」ランキング