あらすじ
心に傷を抱えた大学生の春近は、眠れない二月三日の深夜、公園に散歩に出る。「二月三日は、『不眠の日です」。彼に話しかけたのは、もふもふの白い毛並みのサモエド犬を連れた、人妻のひまりさんだった。彼女とともに、晴追町に起こる不思議な事件を解き明かすうち、春近はどんどんひまりさんに惹かれていき……。
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春近とひまりさんのなんとも言えない甘酸っぱい距離感がすごく心地よい。
また、似た悩みを持つ者同士である春近と巴崎が恋愛感情なしで仲良くなっていく様も面白かった。
文章が綺麗なのでサクサク読めて、読後感も爽やかな者でした。
Posted by ブクログ
とってもゆるい感じのご近所ミステリ
ただ、ご主人の名前をつけた白いふわふわの犬を連れた人妻と男子大学生って、、、、
どこかで聞いたような。
ただし、あくまでも「人妻」であって「未亡人」であありません
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いや、もちろんめぞん一刻を思い出しましたよ(笑)
けど、あちらの総一郎さんは本物のワンちゃんだったけど、こっちは?だからなあ〜。
正直、春近くんに目があるとは思えない。
これはやっぱりかなわない恋物語なのだろうか?
でも、野村さんの物語で主人公がそれってあまりないからなあ、
どうなんだろうね?
それにしても有海さんが犬になった(?)経緯が気になる。
やっぱり民俗学の研究で古代の遺跡やら探検してそういう呪いにあったんだろうか?
入ったら変身する温泉とか(笑)
それとも晴追町の守り神のワンちゃんの乗移り?
でもなぜ、七夕?
この謎、次巻で解けるのかなあ。
内容的にはいつも通り、いくつもの切ない恋物語が語られて、うまく行くことも、いかないこともあるのだけど、やっぱり個人的にはハッピーエンドなお話が好き。
なので、先輩と夜理子さんの話がいい。
あと、ひまりさんの方言がめっちゃかわいいんですけど!
女の子の方言って、うん、良いねえ。
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「文学少女」シリーズの方の新作の恋愛ファンタジー。読んでいてまず頭に浮かんだのは「めぞん一刻」。白い犬(有海さん)=「惣一郎さん」ひまりさん=「響子さん」、春近=「五代」そんなイメージ。久し振りに読み応えのある恋愛ものに出会えた気がします。有海さんの秘密も気になる。続きもあるので機会があれば読んでいきたいと思います。
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う~んなかなか面白い。なんとも言い難い面白さ。
切ないような微笑ましいような悲しいような淋しいような。
これもシリーズ物として続きそうですな。
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日常の話だけど、なんだか不思議。
そういう雰囲気の本だった。
犬の有海さんを「夫」というひまりさん。
なんだかまだわからない秘密がありそう。
秘密も気になりつつ、ほんわかした空気に癒された本だった。
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──どんな姿をしていても、有海さんが、わたしの旦那さまです。
人生このかた20年人妻ばかりを好きになってきた青年春近が冬の日の深夜、公園で出会ったのはもふもふの白い毛並みのサモエド犬、有海さんを連れた、ひまりさんだった。
有海さんは彼女の夫なのだという。
晴追町でささやかな謎と優しい人々に触れ合い、大いなる謎を隠した人妻に振り回される春近の明日はどっちだ?的なほのぼの日常、ミステリかな?
文学少女以来に久しぶりに読みました、野村美月。
と言って6年も前の本ですが。表紙が志村貴子だったので目に止まりまして。
思春期を皆殺しにするようなあの頃とは違って優しく淡い物語でした。ずっと読んでいたいような、心を柔らかくしてくれるお話でした。
ずっと読んでいた作家さんからしばらく離れたりすると、その間に書かれたお話に触れてこなかった人生が、触れ続けていたらの仮定の人生と分岐した気がしてちょっと切なくなってしまいます。本を読むということは選択の連続です。
次も読もう。
Posted by ブクログ
第二希望の大学に通うため、月途中で引越しした主人公。
寝つけず散歩に出れば、真夜中にもかかわらず
犬を散歩している女性と遭遇した。
連続短編…でいいのでしょうか?
主人公は人妻ばかりを好きになる人物で
今回好きになった人妻の夫は白い犬と同じ名前。
知り合った大学生(女子)は、かなりの年上好き。
なかなかに、皆様かみ合わない方向を向いてます。
が、それゆえに、被らないという素晴らしさ?w
途中で出てくる園長先生は、だからこそ、なのか
愛情方向に突起するものがないな、と。
小さく悩んでいる事でも、相手にとっては大事な事。
もしかしたら、侮辱しているかも知れないという事を
ちゃんと考えないといけません。
…しかし、旦那様は本当に…本当に???w
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【収録作品】はじまりの物語 眠れない春近が、犬を連れた人妻と朝を迎えること/第一話 大学のサークルに入会した春近と、そこで知り合った巴崎さんの愛情物語/第二話 幼稚園の怖くて大魔王な園長先生の話/第三話 春近の先輩の彼女が吸血鬼になった話/第四話 春近とひまりが、つかのま接近する話/そして、続いてゆく物語 春近が帰省し、有海さんが一晩だけ帰ってくる話
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どんな条件だから人を好きになるのか…じゃなく。
好きな人だから愛するのだな…って思う、ふんわりしたファンタジー。
人妻のひまりさんと大学生の春近は理解しあってるけど結ばれません。でもそれは春近が学生だからじゃなくて、ひまりさんの旦那様とひまりさんが愛し合ってるから。
じゃあ…ここに描かれる、成就しにくいカップルのような恋をしてしまったら、さらっと綺麗に諦められるのかな。
春近の、あなたの幸せを祈ります。
って言葉は、ひまりさんより似合う相手が未来に
出てくるから…そう思うとちょっと胸が痛いです。
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ひまりさんの人のよさにほっこり。春近くんの真っ直ぐさも眩しい。それにしても有海さん、一体何者なんだ!?まだまだ謎がたくさん隠れていそうで、物足りない。
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百年分の幸福。
それは、人の一生分をたやすく満たすほどの圧倒的な幸福だ。だから恋人たちは寄り添い、唇をあわせるのだ。百年分の幸せをこの瞬間享受するために。
恋は、いつか壊れるかもしれない。
情熱は、いつか冷めるかもしれない。
それでも、この五月二十三日のキスの日に寄り添いたい人。
百の言葉を尽くすより、たった一度のキスで伝わることがある。
(P.213)
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【そうか、シリーズだったか】
これを一番に読めば良かったな。アクの強い作品の後だったので、ちょっと読むのが辛かった。
結果的に野﨑まど、西尾維新、森博嗣、野村美月の順だったかな。僕は。
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人妻に恋する男子大学生と白い犬を連れた謎の人妻。この子がひとのしあわせを祈れる子でよかった。「明日も明後日もその次の日も、特別な日」って考え方素敵。毎日が記念日なんだもんな。それにしても春近、いろいろ汚し過ぎじゃないか?