【感想・ネタバレ】瓦礫の中のレストランのレビュー

あらすじ

戦争が終わり、すべてが瓦礫と化した街。復員した丑松(うしまつ)の脳裏に浮かんだのは「食堂の社長になりたい」という戦死した幼なじみが語った夢だった。大阪の闇市に向かった丑松は、戦争孤児や戦友とともに無一文から商売を始める。「皆が腹一杯になる世の中に」。復興を支えた「戦う男(ビジネスマン)」の物語。『ごっつい奴――浪花の夢の繁盛記』を改題。

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Posted by ブクログ

なかなか面白かった!そして生きる勇気を与えられたと言ったら大げさだけど、毎日頑張って過ごせそうな気持になった!

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2019年12月14日

Posted by ブクログ

丑松、いい男だなぁ。オススメの本。
人間、一度死んだ気になればなんでもできるかっ。読んでいてそんな気になった。自然でありたいと思ってもどうしても自分を飾ったり、これは違うなぁと思っても人に合わせてしまったりする。戦争から生き残って帰って来た主人公の丑松はどこまでも自分に正直だ。
そして自然と出会う人に恵まれていく。と言うか、真っ直ぐ人にぶつかることにより、読んでいて気持ちが高ぶった自分の様に強く影響を受け、皆情の熱い心のきれいな人間に変わって行ったのだろう。
もうすぐ50だけど、そんな人間になりたいなあ。

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2017年07月23日

Posted by ブクログ

江上先生っぽくなくて面白かったな(^-^;と言うのが正直な感想。

戦時中の話から、戦後の混乱期、そして復興期へと若者たちが奔走していく青春群像劇的な部分もあり。
先生の得意分野でもある金融系のお話もちらっと(本当にスパイス程度!)出てきたり。 

物事の側面は1つじゃない。
見方を変えれば善が悪にもなりうるし、その逆もある。
もちろん、ひたすら悪なこともあるけど…。


夢中になって、あっという間に読み終わりました。

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2015年06月04日

Posted by ブクログ

キタッーーーーーーーー!!
文句なしの5星☆
誰が読んでも、きっと満足いく作品だ。読んだことがないのなら、読むべきだ。日頃、読書に馴染んでない人にもお勧めする。きっと、読書の虜になるだろう。
日がな読書に浸っていると、とても稀にだが今作のような超一級作品に出会える。だから、読書が止められないのだが。

今年読んだ本の中では、間違いなくのNo.1。
読後の、この満足感は百田尚樹さんの『永遠の0』、奥田英朗さんの『オリンピックの身代金』以来だろうか。

物語の舞台は戦中・戦後の閉塞感、喪失感が満ちる時代である…はずが、この作品からは、その時代を生きつつも、自らの力で伸し上がろうとする主人公の圧倒的な生命力がひしひしと伝わるのだ。

家族を失い、家を失い、友を失い…戦争によって失われたものは個々に大きく、喪失感に打ち拉がれてしまっても仕方がないと思われる時代を、仲間を持ち、夢を持ち、実直に生き抜いて行く主人公の丑松の姿に、漢(おとこ)を感じた。

目標も無く、ただただ一日一日を飄々と、周りに流されるがままに無気力に生きている若者に是非読ませたい秀作だ。
また、日々の生活に疲れ切った人にも読んで欲しい。きっと、夢見ていた頃の活力が甦るのではないだろうか。

もっと書きたい、この感動をもっと多くの人に伝えたいのだが、我が筆力を恨むばかりである。

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2013年11月29日

Posted by ブクログ


戦争が終わり、全てが瓦礫と化した街。
大阪の闇市で、出会ったのは戦争孤児、ヤクザの親分、五百円で売りに出されていた6歳の少女。
無一文、正に裸一貫から商売を始める。
徐々に復興の兆しが見え始め、経済正常化の為に闇市も解体へ向かう。
明日を生きる為に、悪行に手を染めていた浮浪孤児達も、まともに商いに精を出し、学校へ通えるようになった矢先、またあの暗い生活に戻ってしまうのか。
江上作品にしては、あまり悪人が登場しなかったが、人々が“生きる”ということにシャカリキになっていた様が胸を熱くする。

現代の日本は、戦後の焼け野原の様に食べ物がなく飢えるということはないはずだが、一方、公立小学校の給食費すら払えない世帯も存在する。ネカフェ難民なんて言葉も何だか、さして珍しいものではないような感覚麻痺も否めない。

アベノマスクで、あの金の使い方は妥当なのだろうか。有事の際は、あちらこちらで色々な発言が飛ぶ。民主主義だから当然だ。しかし、何だか難癖としか言えないような歪んだ正義漢を喚き散らすものもいるな。

とにもかくにも、食は生きる上にはなくてはならない。食は人々に笑顔を生む。

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2020年04月14日

Posted by ブクログ

宮本輝の「流転の海」を思い出した。宮本ファンの私としては流転の海に軍配を上げるが...。江上剛氏がこのような小説を書いたのは意外だった。経済を題材にした小説が素晴らしいから。
丑松は終戦後闇市から様々な困難に直面しながらその人柄と腕力でチャンスを活かす。
その様子や生き様が読者を惹き付ける。
残念なのは題名の「レストラン」が立ち上がるのが最後の最後数ページ。このレストランがどのようになって行くのかがとても気になる。
流転の海のようにシリーズになって欲しい。

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2013年11月21日

Posted by ブクログ

戦後の混乱時に、孤児や仲間をまとめ上げ、パリ商会という小売業を始めるが、闇市からのルートなどにより、政府から逮捕されかねなくなる。友人の定食屋も元の店主に戻ったりと困難を極めるが、最後には人と人の繋がりにより大きなビルを建てて、店を繁盛させるようになる。人をまとめるのはとても大変な事だが、持ち前の性格により打ち勝つことができた。戦後、こういう人がいたんだろうなぁと思わせる小説。

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2021年09月16日

Posted by ブクログ

戦争末期から戦後の混乱期、やがて繁栄していく大阪の町に生きる人々を描く。出てくる人、出てくる人が良い人ばかりなせいで、お涙頂戴のクライマックス、オムライス勝負が今一盛り上がらず、最後は予定調和で幕を閉じるという、まあ良くも悪くもエンタメ小説。最後の債権者代表の登場も盛り込み過ぎで蛇足だと思う。面白くて一気に読めるが、さすがに薄っぺら過ぎ。

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2016年08月13日

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