あらすじ
講談社ノンフィクション賞 新潮ドキュメント賞 ダブル受賞。メディアの帝王といわれたフジサンケイグループの議長・鹿内信隆。フジテレビを日本一のキイ局に育て上げ、息子の春雄を後継者にした後に引退を表明。鹿内家の支配は完璧に見えた。しかし、春雄の急死、それに伴う娘婿・宏明の議長就任――グループ内部は静かに揺れ始める。そしてクーデターが起きたのだ!(講談社文庫)
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フジテレビの黒歴史
地元はフジテレビ系列では無かったので、上京当時はキラキラした東京のイケてるTV局というイメージしか持っていませんでした。
が、こんなにドロドロした背景があった会社なんだと驚きと、それ以上になんて面白い歴史なんだと感じる程の創業者の豪腕ぶりとクーデターの裏側にあっという間に上巻を読み終えました。
下巻が楽しみです。
Posted by ブクログ
"主に追放逃れを意図したGHQ高官、将校への供応、接待が先を争っておこなわれた。由緒正しき財界サロン、日本工業倶楽部のかいかんにも「GHQ将校用レストラン」が設けられた。運営にあたったのは将兵の性的慰安を目的に、戦後まもなく公的資金を投入して官民で設立した「特殊慰安婦施設協会」という団体だ。その成り立ちと顛末は、占領期の歴史の中でも最も後ろ暗い部分と言っていい。"(p.347)
色々あるけど、まず「利益優先」であることを「現実的」みたいに言うのやめない? やめよう。やめろ。
上巻では、日枝久が「ヒラ社員」で終わっている。地獄はまだまだこれから…(フジサンケイグループは現存しているから、ある意味、この話に『終わりはない』と言える)
Posted by ブクログ
メディアに群がった魑魅魍魎の世界を描く。
鹿内一族、岸、中曽根、瀬島、児玉、赤尾等々巨悪に食い物にされてはCXなどひとたまりもない。
百鬼夜行するCXの黒歴史を追ったノンフィクションの傑作。
今また、中居事件に端を発して日枝、堀江、村上、北尾等々の小悪党の名前が亡霊の如く蘇ってきた。
このまま一気に同著者の二重らせんに行こうと思ったが腹いっぱいになったので、一休みすることにする。
本書でも少し名前の出た司馬の俄でも読もうか?
Posted by ブクログ
フジテレビといえば「鹿内」さん、と思っていたら、いつのまにかその名前が出てこなくなり、いつのまにか「日枝」さんという方が全権を掌握しているような構図になっていました。
まず、「鹿内」さんがどうやって巨大メディアを作り上げ、そして総帥になっていったのかがこの一冊でわかります。
こんな手があったのか、こんなこと、やっていいのか、といろんな意味で、感嘆させられずにはいられないでしょう。
混沌とした時代だからこそ、こんなひとがでできたのであって、現代では、とても無理では、ありますが。
Posted by ブクログ
メディアの先頭を走るフジサンケイグループの闇を丹念に取材している。優れたコンテンツ能力を誇るフジテレビとグループの歴史とのギャップが面白かった。ただ、この上巻に関しては、登場人物も多く、非常に読みづらい点が難点。
Posted by ブクログ
フジ・サンケイグループの鹿内家の小説版。
日枝さんの鹿内家追い出しから読者をひきつけるね。
そのあとの戦後の話は少し飽きたけど。
共同調査会、TBS、NHK、ニッポン放送のなりたちなどが
絡み興味深い。
下巻も一気に読もうー。
Posted by ブクログ
フジサンケイグループの鹿内一族の内面を描いたノンフィクションです。いやあこういう暴露ものというか企業内権力闘争ものというのはリアル感があって面白いです。それにしても日枝会長はライブドア事件で何を思ったことでしょう。あの事件さえなければネットと放送の協業がすでに実現したかもしれません
Posted by ブクログ
それぞれの欲が錯綜する世界。
こういう実話を聞いてもこれが現実の世界だとスムーズに理解出来ない。
彼らは何を追い求めているのだろうか。いや何に追われているのだろうか。
しかし実名で書いているけどいいのか(笑
Posted by ブクログ
フジ産経グループの成り立ち、鹿内一族の歴史と栄光からの日枝さんのクーデター。前編はこの辺まで。
ずっと読みたくてやっと読めた。
ちなみに司馬遼太郎は元々産経新聞の記者なんだと。