【感想・ネタバレ】新装版 D機関情報のレビュー

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Posted by ブクログ

○海外情報活動を描いたスパイ小説。誰が味方なのか、誰がD機関なのか、きっと見破れない
海軍中佐・関谷はある日、私服で軍令部に出頭せよとの名を受けた。
そこで言い渡されたのは、「スイスに潜水艦に便乗して金を運び、水銀を購入せよ」との命令であった。
二カ月かけドイツに渡った関谷は、ドイツ大使館の書記から、同期だった駐在武官の矢部が事故で亡くなったことを教わる。亡くなり方に不審を抱きつつも電車や車で移動し始めた。
途中支給された車に乗車すると、イギリス軍から機銃掃射を受けからがら脱出した関谷は、ドイツ情報局員のハンクと名乗る男に助けられる。ハンクとシャフハウゼンという街に向かう途中、赤毛のフランス人(本当はソビエトの諜報部員、ロパーヒン)を拾い車を進めると再び爆撃を受け負傷する。
負傷した関谷が目を覚ますと、トランクがなくなっていることに気づき、そのトランクの行方を探そうとするが・・・

日本が戦争を行っていた時代の裏で、日本も情報活動を海外でやっていたのだろうけれども、このような形で読むとは思わなかったので、新鮮で、かつ情報部員どうしのせめぎあいや裏の読みあい・探り合いはかなりのリアリティをもって書かれていると思う。
タイトルにもある「D機関」には、なかなかたどり着けないが、この物語の鍵にもなっていることだけは付け加えておく。外人の考え方と日本人の考え方の違いや、日本人忠義の尽くし方もきちんと描かれていてみものです。

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2016年09月26日

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