あらすじ
植物研究に生涯を捧げ、在野の研究者ながら偉大な業績のゆえに「植物学の父」と呼ばれる牧野博士。この稀代の碩学が、「馬鈴薯の名称を断乎として放逐すべし」「丁子か丁字かどちらだ」「ナンジャモンジャの真物と偽物」等、草木の名称や分類に関する通説の誤りを喝破。植物への情熱に支えられ、権威におもねることなく持論を開陳した興味深い随筆集。(講談社学術文庫)
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Posted by ブクログ
牧野富太郎博士の随筆集ですね。
朝ドラで、今話題になっている牧野富太郎博士(1862ー1957)の植物に関する随筆集です。
2002年発行です。実はその時に買って、一度は読んだ本です。朝ドラで思い出して、本の山から見つけ出しました。
とにかく博覧強記、歯に衣を着せぬ、ズバズバと巷の間違いを、検討違いを切って切りまくります。権威のある人物や著作でも、違うもの違う、学識に物を言わせて小気味良く理々正論を述べられています。
元々は、1947年に鎌倉書房から刊行されたもので、現書ではとてもではないが、絶対読み下せないところです。
講談社学術文庫は、大いに助かります。字が大きいのと現代仮名づかいで読みやすいですね。それでも、流石に読めない漢字や、意味がもうひとつ掴めない言葉や専門知識には手を焼きますが、文章が話し言葉なので、面白く読めます。
今でも是正されていない事柄もあったりして驚かされます。
今一度、牧野富太郎博士のすごさを再確認しました。
(もちろん、私は学術的な正解をとてもじゃないけど確認できませんが、博士の言を気持ちよく受け止めたいですね。)