あらすじ
問題を解きながら、離散数学の考え方がわかる! すべての情報を「0と1」の組み合わせで表すコンピュータの普及で、重要性が見直されている離散数学。離散数学の中核にあるのが「数え上げ理論」である。予備知識のいらないやさしい問題で分割数、フィボナッチ数、カタラン数に触れたあとには、数え上げ理論の三種の神器である包除原理、差分方程式、母関数の理論を紹介。その奥深い魅力が、充分に味わえる。(ブルーバックス・2008年11月刊)※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
上手なソフトウェアテスト設計をするたえに、数え上げる技術を養っておくことはとても大切と思っています。
それは、テスト空間の大きさを知るためだったり、条件の見落としを防ぐためです。
本書では、第1部で、具体的な例をあげながら、並べ方、選び方、道順、分割、増えてゆくものの数え方の考え方を説明しています。ここでは、どういう絵にして整理すると問題の構造が見えてくるかが参考になりました。
そして、第2部では、数え上げ理論として包助原理、差分方程式、母関数の理論について学ぶことができます。
ブルーバックスですし、難しいことは何もなく、、、と書きたいところなんですが、母関数の所はちょっとね難しかったです(^_^;)。
Posted by ブクログ
ちょうどプロ野球クライマックス・シリーズと日本シリーズが開催され、僕の贔屓の横浜DeNAベイスターズが出場。本書を手に「今季の対戦成績が8勝16敗の巨人に対して、横浜が第◯戦で勝利する確率は…」などと楽しむことができた。高校の時に習った順列・組合わせが再整理できてよかった。
Posted by ブクログ
面白かった。場合の数、確率などについてしっかりと説明されている。
その後の整数、のところもわかりやすく語られていた。
知ってる知識と知らない知識が7:3くらいか。
知らない知識のところはしっかり理解まで行ってないからまた読み直したい。
Posted by ブクログ
競技プログラミングをやるうえで離散数学の基礎的な知識が欲しくて読みました。あまりその文脈でおすすめしされているのを見たことはなかったですが、高校数学くらいの基礎知識でわかるように書かれており、内容的にも競技プログラミングっぽいテーマが多いので個人的にはとても良かったです。
Posted by ブクログ
おみやげを配る配り方は何通りあるか。という具体的な例からはじめて,群論を使った解の分類という抽象的な話まで。
問題を解く際の解説が非常に説明的。大抵,数学の問題を取り扱う本を読む場合,自分で問題を考えつつ読まなければ著者に置いてけぼりにされてしまうことが多いが,本書では思考過程そのものを詳しく解説してくれているので基本的に置いてけぼりにされてしまうことはないと思う。
読んでいて,なるほど,そう考えるのかというaha体験を何回も味わえて非常に面白かった。特に漸化式の威力。
分割数,フィボナッチ数,カタラン数などの数の概念を具体的な問題を抽象化したものとして理解することができた。分割数とカタラン数はこの本で初見だが。
後半の自然数の和の公式を母関数で導出したり,群論でNクイーン問題の解の分類を試みるところは少し端折ってしまっていた感は否めない。
Posted by ブクログ
冒頭にたくさん問題が与えられる。いくつかは高校数学で習うような順列や組合せで解けるが、そうでないちょっと難しい問題も有る。順に解き方を解説していくことで「数え上げ理論」というのを理解させる。カタラン数までで第1部。第2部はもう少し数学的になって包除定理、差分方程式、母関数を使うとラクに解ける例題が示される。面白く読めたが、やはり高校生向けだった。
Posted by ブクログ
受験数学と高等数学のギャップを越えられず、大学での数学に挫折。
仕事は企業の情報システム部で、IT系といっても数学なんてほぼいらない。
しかしキャリアアップを考えるほど、あの時ちゃんとやっていたら…と後悔も多い。
離散数学は、コンピュータの考え方のベースになっていて、
しかも本書は、高校生でも分かる「順列・組み合わせ」からスタートしている。
「数え上げ理論」というと難しそうだが、要は「順列・組み合わせ」を一歩進めて、
いろいろな数え方について定式化して、一般的な原理を発見する試み。
おみやげの配り方のような日常で起こるパターンの数を、最初は力技で数えさせ、
その大変さを体験した後で、一つの公式を導き出してくれるのは非常に気持ち良い。
徐々に高度になるのかと期待していたが、最後まで高校の延長で、少し物足りないが、
頭のリフレッシュには非常に良かった。
大学で数学に挫折した人はもちろん、大学で数学をやっていた人でも
頭の体操に楽しめると思う。