あらすじ
かつて学生運動に身を投じた有川三奈は、病院を多数擁する医療法人会長として辣腕を振るう日々。有川家長男で大蔵官僚の崇に、有力代議士・白井眞一郎の娘との縁談が持ち上がる。革命の志を捨て権力中枢への野心を抱く三奈と、政治家を目指す崇にとって、それは願ってもない閨閥をもたらすはずだった……。(講談社文庫)
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Posted by ブクログ
面白かった!
割とよくわからない用語、セクトや安保闘争の事が結構出てきたけど物語自体はとても上手くまとめられていてわかりやすかった。
上の終わり方がすっごくもどかしいとこで終わり、この後の白井家と有川家の抱える爆弾と宣子のさらに強くなってしまった復讐心が下ではどのように回収されるのか楽しみ。
Posted by ブクログ
第2弾「血戦」まで一気読み。さわやかな青春小説「船に乗れ!」を読み終えた後だったので、あまりにドロドロした見栄と欲望にまみれた人間の汚さを見せられて、気分が悪ーくなったけど、さすがは楡先生。読み進むうちに今度は目が離せなくなってくる。
特に「血戦」で同じ選挙区内で対立政党から出馬し、親子で選挙戦を繰り広げるシーンは見ものです。比例代表と小選挙区の違いもよくわかっていないんで、も少し勉強すればもっとこの小説を楽しめたと思う。
それにしても登場人物は金持ちのくせして男も女のみんな欲望のかたまり。頂点目指すって、総理大臣の椅子が最終ゴールイメージなんですよ。別に医者や弁護士やってるんだからそれでいいじゃないのねぇ。なまじっか金持ってて頭がいいとロクなこと考えないから普通がいいわ。
「血戦」読み終えたところで、まだ眞一郎(義父)も崇(娘婿)も総理になってないし、崇の昔の女(こいつも曲者)がカルフォルニアのワイン農場から日本へ帰ってくるところで終わっている。
まだまだ続編が出そうですね。