あらすじ
鷹橋川で発見されたミイラ化した遺体の上半身と、それに合致する巨大な魚の下半身。
怪事件に悩まされていた新米刑事の御堂陸は、手がかりを求め、美貌の科学者・神代宇路子の元へ押しかけることに。私生活はちょっぴりだらしないが、妖怪、特に人魚について語り出すと止まらない彼女は、陸が追う事件についても何か知っている様子で──。
生真面目な刑事と妖艶な解析官が人魚の秘密を解き明かす! ……ただし、人魚は嘘をつくことがあるのでご注意を。
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Posted by ブクログ
徹頭徹尾人魚一本というのは、なかなか読み応えがありました。
大体他の妖怪ネタが絡んでの本命の妖怪登場!な展開が多い中、これは新鮮。
人魚特有の個性や設定を存分に活かしたネタたっぷりで楽しめました。
人魚のミイラ、不老不死、様々な容姿をした人魚に歌う人魚。
ただ人魚が嘘をつくというネタは知らなかったので、それも面白かったです。
宇路子さんのご高説が某妖怪学徒と同じように長いのですが、こちらは割と陸くんがぶった切ってくれるので、その点も新鮮。
そう思うと、ちゃんと聞いてくれるユーレイちゃんいい子だ……
陸くんも違う意味で凄くいい子でしたが。
今時ありえないほど真っ直ぐで素直でした。
一方で、彼の元相方が怪しいと思ってたけど、それ以上に怪しい人続出。
元相方さんは寧ろ味方になってくれたのは、安心できてよかったなあ。
何しろ陸くんの恩人や関係者が割と敵だったからなあ。
今回は連続ドラマのように、章の切り替わりが前回の場面や台詞を引き継いだ形になっていたのも新鮮でした。
また新しいパターンの峰守先生作品に出会えて気がします。