あらすじ
【内容紹介】
変化を起こし、人材を育成する最大のチャンスは、ここにあり!
日本の企業において身近だか、軽視されているもの。それが――「引継ぎ」です。
上司や同僚から仕事を渡されたとき、社員が異動や退職することになったとき、「引継ぎ」は必要となります。
つまり、日本の企業において「引継ぎ」とは、“日常的”なものなのです。
とはいえ、それについての指南書がない日本では、「引継ぎは、日本企業の生産性を低下させている根源である」ということが、調査からわかりました。
本書は、大手の人材コンサルティング会社・株式会社ソシオテック研究所と心理学者である著者・宗澤岳史氏が、「引継ぎこそが、企業や組織に変化を起こす最適なタイミングであり、ここでイノベーションを起こせば、企業や組織の生産性は飛躍的に向上する」という観点から、その知識と技術を提示するものです。
【著者紹介】
[著]宗澤岳史(むねざわ・たけし)
1978年北海道出身。早稲田大学で博士号を取得(Ph.D)。複数の研究機関、大学にて研究員、教員として勤務。それと平行して病院や企業などでのカウンセリング、コーチング、大企業を中心としたコンサルティングの実務経験を積み、現在、株式会社ソシオテック研究所にて人材育成にかかわる研究、商品開発、事業企画などに従事。専門は、認知行動科学、臨床心理学、人間科学、心理統計学、メンタリティマネジメント。著書に『DEAR』(プレジデント社)、『不眠の医療と心理援助』(金剛出版)、『KONJO 成長と成功の原理原則(ダイヤモンド社)などがある。臨床心理士。
【目次抜粋】
はじめに
第一章 考え方の変化/営業部エースが退職する!
第二章 仕事の変化/引継ぎに失敗した後任!
第三章 組織の変化/最後のハードル!
And More/1年後の出来事!
おわりに
監修者あとがき
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
組織や仕事に変化をもたらす最適のタイミングとして、「引継ぎ」を題材に方法論を解説した一冊。
引継ぎの一連の流れをストーリー形式で説明しているため、わかりやすい。
入退職の多い職場で、常に引継ぎが行われる状況では、引継ぎをどのように捉えればよいか知るために購読。
人が辞めていく現状の悪い面ばかり見ていないで、むしろ引継ぎのサイクルを2〜3年で回し続けるのが、これからの会社のあり方の解答のひとつではないかと思う。
終身雇用や職能資格制度が人が辞めることを前提としていない、という指摘には頷ける。
変化をすることが苦手な組織に変化をもたらしたいなら、一読するとよいだろう。
Posted by ブクログ
上司から勧められたため、手に取った
3倍かは別として、引き継ぎの主体は「引き継ぎ側」ではなく、「引き継がれる側」であることを動機づけるには十分な材料だと感じた
引き継ぎをきっかけとした変化が、生産性向上のポイントと謳っているが、変えてはいけない「約束」の存在にスポットを当てている
今後引き継ぐ側になる身として、日頃から担当者間の約束や経験知、暗黙知などを視覚化することの大切さに気づくことができた
また、マニュアル作成は引き継ぐ側が行うものとばかり思ってきたが、引き継がれる側が行うことのメリットの存在に気づけた
情報の「保持者」が持つ一次情報から、整理したマニュアルへと落とし込む「翻訳者」が一番その情報を客観的・構造的に理解する機会を得ることができる
ただ、整理されたマニュアルを前に、次の、またその次の引き継ぎが行われる際には、自ら情報を整理する必要性を感じることなく、理解や主体性を失うことがないかが気になる
個人的な考えとしては、
マニュアルを「守る」ものだという考え方が、保守的・主体性を欠く環境を作ってしまうのであり、
マニュアルは「最適化し続ける」ものだという考え方があって初めて意味を成すものだと思った
Posted by ブクログ
仕事の上で必要性が出てきたので読んでみた。
引き継ぎに関連した本、他にもあれば比較したいんだけど、なかなか見つからない。
引き継ぎで成長する、という考え方がとても好き。
具体的な行動を決めようっと。