【感想・ネタバレ】「中国製造2025」の衝撃 習近平はいま何を目論んでいるのかのレビュー

あらすじ

米中貿易戦争や米中ハイテク戦争の根幹には「中国製造2025」がある。トランプが怖れているのは、「中国製造2025」により中国がアメリカを追い抜くことである。中国は2015年5月に「中国製造(メイド・イン・チャイナ)2025」という国家戦略を発布し、2025年までにハイテク製品のキー・パーツ(半導体など)の70%を「メイド・イン・チャイナ」にして自給自足すると宣言。同時に有人宇宙飛行や月面探査プロジェクトなどの推進を盛り込んだ。また「暗号を制する者が世界を制する」と言われるように、「量子暗号」に力を注いでいる。中国は半導体と宇宙開発によって世界制覇を目指しているのだ。この現実を直視しなければ、米中関係も日中関係も見えてこない。中国国家戦略の正体とは何か。習近平の真の狙いとは何か。中国研究の第一人者が、人材と半導体および宇宙に焦点を当てながら分析し、中国の実態と野望を明らかにする。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

名前負けの本
長い割りに中身が薄かった
でも、中国の半導体はかなり進んでいて、日本のメディアで報じられている安かろう悪かろうではなくなっていることは、再確認した

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2019年04月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

【248冊目】【248冊目】著者の遠藤誉さんは中国研究者で、かつ、科学者。そして、中国で生まれ育ったということもあって、知識と主張が溢れ出てくる感じが伝わってくる。資料を何も見ないで書いてるんじゃないかと疑ってしまうぐらい笑。

 中国製造2025(発表は2015年)で特に注意すべきなのは半導体、そして宇宙航空関係であるというのが本書の主な主張。とはいえ、習近平氏が2025を出す前から、特に半導体の重要性に中国は気付いていたようで、実態面ではスローガンが出来る前から徐々に歩を勧めていたらしい。特に電子機器等について「世界の工場」となった中国が、実は「世界の組立工場」に過ぎなかったと自覚してからの国ぐるみの注力はすごい。

 ホァーウェイの躍進や嫦娥4号の月裏側着陸等近年目覚ましい躍進を遂げている中国だが、本書で最も印象に残ったのは「千人計画」(2008年)「万人計画」(2012年)に代表される中国の人材還流政策。これらの計画は、海外の優秀な人材を獲得するための計画だと思っていたが、実は、海外で学んだ自国民を還流させるための政策だったというのは私にとって新しい認識だった。
 特に、シリコンバレーで働く中国人の言葉だという次の一節は、日本との対比で大変興味深い。
「国家はわれわれを知的資源の宝庫として位置づけ、大事にしてくれていますから、当然、私たちも祖国にもっと喜んでほしいと、誰もが全面的な協力体制に入っています。」

 あと、2016年に打ち上げられた世界初の量子通信衛星「墨子号」についてもきちんと触れられていて好印象。

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2019年04月13日

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