あらすじ
現在日本でも急拡大する,キャッシュレス決済。「100億円あげちゃうキャンペーン」で話題となったPayPayをはじめ,キャッシュレス,なかでもQRコード決済サービスの勢いはとどまるところを知りません。本書は,「キャッシュレス先進国」ともいえる中国の事例を取り上げつつ,キャッシュレス決済の利便性と,ビジネスとしての革新性について図解を交えて解説します。そして百花繚乱の様相を呈し始めた日本のキャッシュレス事情を俯瞰し,現状の理解と将来の展望を示します。
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Posted by ブクログ
確かに初心者にも分かりやすかったと思います。
どちらかというと利用者側の視点で書いてくれていて、
・中国で何故アリペイやWeChatPayが流行ったのか?
・将来、どういったことが期待されているか?
といったことが分かるのと、クレカ払いとの違いが
よく分かったように思います。
ただ、FelicaといったNFCとの違いが
分からないところも多かったように思います。
機器が不要とは言いますが、
日本で使われているQR決済で現在主流のCPM方式では
機器が必要となってきますし、
おさいふケイタイではなく、
コンビニであえてQR決済を使うメリットについては
あまり理解出来なかった。
他サービスとの連携が出来ていくと、
もっと差別化出来るのかなあ。
もしくはMPM方式しか導入出来ない店舗に特化する?
【勉強になったこと】
・中国でキャッシュレスが普及したのは、
治安が悪く「現金」の価値が低かったのもあるが、
銀聯カードの発行
IT企業の台頭(アリババグループとテンセント)
の2点が大きかった。
・日本の現金流通コストは、
金融業界:約2兆円
小売・外食産業:約6兆円
と合わせて、8兆円近くになる。
・ざっくりいうと、QR決済のほうが、
クレカ払いよりも導入手続きが楽。
クレカ払い:
店舗、決済代行会社、カード会社で
やり取りが行われる。
QRコード決済:
店舗、決済代行会社でやり取りが行われる。
・中国の2大キャッシュレス決済
アリペイ:
アリババグループのタオバオの決済機能から
WeChatペイ:
テンセントのWeChatの決済機能から
・QRコード決済は、決済だけが目的ではなく、
「ローン」「投資銀行」「保険」「資産運用」
「チャット」「電話」「タクシー配車」
といった様々なサービスと繋がっている。
また、
アリペイ:芝麻信用
WeChatペイ:テンセントクレジット
といった「信用情報サービス」による、
評価機能を持っている。
要するにエコシステムであると言える。
・QRコード決済の方式
CPM方式:消費者がQRコードを表示
MPM方式:店舗がQRコードを表示
Posted by ブクログ
非常に分かりやすいし、タイトルの通り60分で読めるくらいの分量なのがちょうどよい。本書を読む前は、いろいろなキャッシュレス決済の違いがよく分かっていなかったのだけれど支払い方法(必要な装置)や決済の仕組みの違いが理解できた。治安の良さ、デジタル化への不信感(現金信仰)、偽札の少なさ、種類・方式の乱立による企業側の手間などさまざまな要因があり、日本ではいまいち盛り上がっていない。やはり国がもっと強く主導していく必要があるのでは? 消費増税、国際イベントによる外国人観光客の増加などををうまく利用して飛躍の足がかりにできるかどうか。絶対便利だし、脱税 不正の防止、強盗など犯罪の防止、などメリットの方が大きいと思うし、きっかけさえあればキャッシュレス化に移行したいと思っている日本人は多いのではないか。未だにSuicaもクレカも不可、支払いはニコニコ現金払いのみという店が身近に結構あって不便を感じているので早く次のステージへ移行してほしい。そのために個人としてできることは積極的にキャッシュレス決済を利用することだろうか。ただ、チャージ制のものも多いので預金口座のような扱いで使えたらもっと便利だろうな。アリペイの規模の大きさには驚いた。キャッシュレス決済、スマホ決済の次の生体認証決済が実はすぐそこまで来ている。