あらすじ
市場規模40兆円、100万人超を雇用する国内不動産業界に、ライバルが迫っている。人工知能やブロックチェーン、IoTなどの技術を武器に、旧態依然とした不動産業界に切り込む内外のIT企業の群れだ。
既存勢力と対立や融和を繰り返しながら業界の変革に挑むスタートアップ企業の数は世界で3000社を超え、日本のソフトバンクは10兆円ファンドを通じたVC投資で盟主の地位を狙う。一方、アマゾン、グーグル、フェイスブックといった先行プレーヤーは資金力を武器に自ら都市改造に乗り出し、自動運転も視野に版図の拡大に乗り出した。
フィンテックに次ぐディスラプション(創造的破壊)として、世界規模のバズワードになりつつある「不動産テック」。その未来について、米ニューヨークで最前線に身を置いた気鋭の研究者とジャーナリストが詳説する。
■本書の話題
孫正義10兆円ファンドの野望/“黒船”ウィーワークはビルオーナーの敵か味方か?/街づくりに乗り出すテックの巨人たち/アマゾン第二本社計画の実像/グーグル渋谷一棟借りの衝撃/AIは仲介業者を駆逐するか?/生き残り模索する民泊ビジネス/IoTで復活するスマートホームの夢/自動運転は都市を変える?/トランプの娘婿が仕掛ける富裕層向けクラウドファンディング/三井不動産・三菱地所のスタートアップ投資/ブロックチェーンによる新都市建設計画、ほか
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
世界の市場規模が217兆ドル(約22京円)もありながら、多くの非効率性が残る不動産業界を改善するために無数のテック企業が生まれている状況を調査・解説した本。
巨大なテック企業を作りたいと思う人にとっては、不動産業界に限らず参考になると思います。
Posted by ブクログ
数年前の本を読み、不動産テックの流れはスピードが早い事を改めて感じた。
この本に書かれているGoogleのスマートシティは挫折、インドの黒船として日本に進出してきたOYOライフはコロナもあり事業継承して日本から撤退。
このように失敗もあるが、挑戦するたびに課題が見えてきて、同時にITによる不動産業界世代交代がより近づいてきているように感じる。
取り組みの失敗は、終わりではなく課題が解決すべきより明確になってきている進化であり、不動産業界の破壊(世代交代)は近づいてきている。
Posted by ブクログ
不動産ビジネスは好まなかった自分にとって、それがITとの掛け算によってこんなに魅力的なビジネスになるとは思っていなかった。不動産事業といっても、AM/PM/BM/Developer/プラットフォーマー等、様々な事業に整理ができ、いずれも問題は古い管理方法や情報の非対称性が問題。
これにメスをいれて新たなビジネスにつながるのがIT。
エクセルは古い。
長らく銀行・証券・保険などの金融業、法律・会計・コンサルティングなどのプロフェッショナル(士業)、新聞・出版・放送などのマスメディアと、三つの基幹産業がNYオフィスを占めていたが減少。その減少人口がTAMI( Technology Advertisement Media Informaion)分野へシフト。これが時代。10年後を考えるとその減少がもっと顕著になっているはず。
いずれにおいても、アメリカから日本へのタイムマシンビジネスを使う観点で考える。