【感想・ネタバレ】ラストエンペラーの私生活のレビュー

あらすじ

二歳九ヵ月で第一二代清朝皇帝の座に就いた溥儀は、幼少期から女官に性行為を教え込まれ、一〇代半ばで宦官との同性愛に目覚めた。六歳で退位を迫られたのち、一八歳の時にはクーデターで紫禁城を追われる。日本租界などを放浪し、二八歳で再び満洲国皇帝の座に就く。終戦後はソ連軍に逮捕され、東京裁判に検察側証人として出廷。トリかごに入ったらトリになれ、イヌ小屋に入ったらイヌになれ――中国の諺のまま、数奇な運命に身を委ねながら、自らの欲に忠実に生きた「幻の王国」の廃帝は、周囲を不幸の渦に巻き込み、六一歳で病没する。迫真の人物ノンフィクション。

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Posted by ブクログ

「私生活」という割には、結局普段は具体的に何してたの??という疑問は残ったが、
滅びゆく清朝の最末期の皇帝の人生や人となりを垣間見ることができた。

知れば知るほど
「鶏カゴに入ったら鶏になれ、犬小屋に入ったら犬になれ」
という諺をそのまま恐ろしいほどに体現した人だったんだな、と思った。
哀れでもあり、同情すべきでもあり、
滑稽で嘲笑に値するものでもあり、
怒りや軽蔑の感情をもこちらに抱かせる人物だった。
非常に良くできているドキュメンタリーだが、この一冊だけで溥儀の人物像を固めたくないので、彼の英語教師だった人物が書いたとされる本も読んでみようと思う。

また、この本により、
溥儀の皇后・婉容、
溥儀の弟の溥傑とその2番目の妻・浩(日本の華族出身)にも興味が湧いた。
こちらもなかなかに溥儀とは違う波乱万丈の人生だったようだ。

なお、清朝において切っても切れない宦官制度についてもかなり詳しく書かれている。

宦官制度については
オスマン帝国の後宮(ハレム)での愛妾と宦官についての歴史本、
「ハレム〜女官と宦官たちの世界〜」小笠原博之 
も有名だが
あくまで歴史書としての立場から考察した「ハレム〜」と違い、ノンフィクションタッチで進められる本書は臨場感があり、よりわかりやすい内容だった。
わかりやすいだけに内容としてはショッキングなものも多かったが。

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2023年02月10日

Posted by ブクログ

中国最後の王朝 清の最後の皇帝 溥儀の生涯
映画のラストエンペラーを見たことがあるが、溥儀の印象はかなり異なる。映画では溥儀を時代に翻弄された悲しい人物のように描いているが、実際は時代に翻弄されたことは確かだが、かなり冷酷で狡猾な人物と描写されている。
西太后はもっと残忍だったそうで、そっちもきになる 

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2020年01月04日

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