【感想・ネタバレ】反原発の思想史 ──冷戦からフクシマへのレビュー

あらすじ

日本の反原発運動は、毛沢東理論の「誤読」による近代科学批判が大きな転機となった。それが「1968年」を媒介にニューエイジ・サイエンスやエコロジーと結びつき、工作舎や「宝島文化」を背景にしたサブカルチャーの浸透によって次第に大衆的な基盤をもつようになったのである。複雑に交差する反核運動や「原子力の平和利用」などの論点から戦後の思想と運動を俯瞰し、「後退りしながら未来へ進む」道筋を考える。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

原子力発電所は太陽電池と発電コストはあまり変わらない。あるいは、事故時のリスクが大きいので作るべきではない。という考え方は、原発を否定する考え方として筋が悪いのではないか、ということを反原発運動にかかわる人たちの思想的な出自を分析することで説明していこうとした本、だと読んだ。
 じゃあ反原発の根拠としてどういうものが正しいのかということは書かれていない。私には読み取れなかった。

これまで、テクノロジーの導入に積極的な(原発推進派の)環境活動家はアメリカから来ていて、どちらかというと昔の生活に戻りましょうという感じの(原発反対派的) 環境活動家はヨーロッパから来ているものだと思い込んでいた。この本では、実は反原発の思想的な背景もアメリカから来ているということが書かれていた。そうなんだ。

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2012年06月03日

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