【感想・ネタバレ】月虹の夜市のレビュー

あらすじ

江戸は浅草川に浮かぶ島、箱崎の小さな船宿「若狭屋」を切り盛りする女将のお涼。彼女は父親譲りの見えてしまう体質で、その面倒見の良い人柄からか、あやかしたちの世話をつい焼いてしまうのだった。探し物をしている片目片足の小僧、小さな蹴鞠の神様たち……。人間以外のお客が今日もまたお涼の元をふらりと訪れる。あの世とこの世をつなぐ不思議な船宿を舞台に贈る、愛おしくてあたたかい、あやかし奇譚。好評シリーズ第2弾。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

匂いとか音色とか気配とか、不確かで目には見えないものなのに、忘れ去られた遠い記憶を蘇らせるものに人は弱い。
何故かは分からないけれど、心の奥を揺さぶり自然と涙してしまう。

見えないモノが見えてしまう、不思議な力を持つお涼の周りで起こる摩訶不思議な連作短編の続編。
この世とあの世を行き来する妖しいモノ達がお涼の元に引き寄せられるようにやって来る。
第2弾も前回に負けず劣らず、ほのぼのとしたり切なくなったり。
チャキチャキの江戸っ子のお涼の気っ風の良さがとても心地好い。
お涼の父親・甚八の話にも泣ける。

折口さんの描く「あやかし奇譚」はいつも優しい気持ちにさせてくれて外れなし。
第3弾もぜひ書いてほしい。

0
2019年03月24日

「SF・ファンタジー」ランキング