あらすじ
世界が終わる前に探し出した、本当の自分。
わたしはこの世界が嫌いだ。
そんな気持ちを誰にも知られないように、周りが期待する「わたし」らしさを装って、当たり障りのないよう生きてきた女子高生の佐伯真魚。ある日、差出人不明の手紙で校舎の屋上に呼び出された真魚は、手紙の送り主がクラスメイトの九条シキだと知って驚く。いつも暗い雰囲気を漂わせて教室の隅にいる九条。だが、目の前の九条は晴れやかな笑顔を見せている。そしてその背中には、白く大きな翼が。人畜無害だと思っていた地味な男子生徒が、実は天使を演じるイタい人種だった…? そっと引き返そうとする真魚に、九条は謎めく言葉を告げた。
「佐伯さん、聞いて。あと七日で世界が終わるんだ」
世界を滅ぼすかどうかの選択者に、真魚を選んだという自称・天使の九条。そして滅亡を避ける方法は、真魚自身をこの世界から消す、というものだった。九条の言葉を信じられない真魚だが、翌日、いつもの景色から何かが失われていることに気づいてしまう――。
世界の未来をその手に握る真魚が、最後の一週間で見つけた“答え”とは? 若者の圧倒的支持を集める沖田円が描く、感動の青春小説!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
世界が消えるか、自分ただ一人が消えるか。
そんな命題を与えられたらどんな答えを出すのだろう。
それを女子高生に与えてしまうところがいいよねえ。
普通の女の子に究極の答えを迫るのがすごくいいと思うのです。たとえどんな世界だとしても、自分次第で良くも悪くも見え方は変わるものだと、改めて気づかされました。
たぶん、わたしならこんな素敵な答えは出せなくて、きっと安易な答えを選んでしまいそう。
愛を謳えるくらい、2019年の世界も綺麗なものでありますように。
(わたしも真姫ママの唐揚げ食べたいなぁ(・∀・))
Posted by ブクログ
上っ面の関係じゃ何も分からないし作れない。
分からないことだらけ。
自分の基準で物事を考え、例えそれが相手のためになると思っていても、逆効果だったりもする。だからこそ、考えてることがあって、感じることがあるのなら、共有するべきですね。
もうちょっと壮大なお話と思っていたが、素敵なお話でした。
Posted by ブクログ
主人公で女子高生の佐伯真魚は、仕事一筋の母親との2人暮らしで、父親は病気で他界しています。真魚はこの世界が嫌いだということを隠して無難に友達と接しています。そんなある日、手紙で屋上に呼び出され、存在感のないクラスメイトの九条シキから世界があと7日間で終わると聞かされます。しかも、このまま世界を終わらせて消すか、真魚自身の消すか、真魚自身がが選択するように言われます。世界が消えて無くなるまでの1週間で、真魚が本当の自分を見つけるまでの物語です。
世界が終わるのと女子高生一人の母親や友人との葛藤との差が大きくは感じますが、女子高生にとっては、たった一人の母親やクラスの友達との関係そのものが、世界そのものだと思います。その世界を嫌っている女子高生が自分自身を見つけ、母親や友達と素敵な本当の関係になれたことの大事さを感じました。
独特
深いなぁ〜
でも、物足りなさを感じた。
理由は言わずもがなかな?
読者に「察してくれ」と考えてのストーリーかも知れないけど、違うと思った。
作者に才能が有るのは読んでて解ったけど、一つの物語とするのなら違う書き方をする方が良かったと思う。
良い作品なのは間違い無いけど。
Posted by ブクログ
物語は面白かったけれど、最後選択肢にはなかった
どちらも選ばない
というのを選んだのが物語としてどうなのかなと
思いました。
まあハッピーエンドで良かったです