【感想・ネタバレ】イノセントのレビュー

あらすじ

直木賞作家が描く、愛と救済の物語。美しい女性に惹かれる、やり手経営者とカソリックの神父。自堕落さと無垢な儚さを併せ持つ彼女は、深い絶望を抱えていた──。イベント会社代表の真田幸弘は、数年前に函館で出会った若い女性・比紗也に東京で再会する。彼女は幼い息子を抱えるシングルマザーになっていた。真田は、美しく捉えどころのない比紗也に強く惹かれていく。一方、若き神父・如月歓は比紗也と知り合い、語り合ううち、様々な問題を抱える彼女を救おうと決意する。だが、彼女は男たちが容易に気づくことのできない深い絶望を抱えていて──。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

やり手の経営者とカトリックの神父
シングルマザーの三角関係なのかな?
主人公比紗也ちゃんちょっとずるいぞw
義父の暴力や愛する人の死などがあって心が壊れてるのはよくわかる。
なら、甘えればいいのにって思ってしまう。
真田さん推しだからかなw

最後のハッピーエンドはすごく良かった。
涙の数だけ幸せになってほしい

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2023年09月18日

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ネタバレ

夫を東北の震災で亡くしたシングルマザーの比紗也。彼女は義理父に身体も心も強姦されているという島本理生さんらしい設定。経営者で精悍な真田と過去の罪を引きずり司祭になった如月に愛され、心を揺さぶられて行く。最終的に真田との子供を授かり1年身辺整理をして迎えにきた真田のシーンはハッピーエンドで涙が出た。島本理生さんらしく黒いところが多いけど、引き込まれる作品でした。

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2021年06月01日

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ネタバレ

数年ぶりに恋心みたいなものを抱いて、恋愛小説が読みたくなって手に取りました。
男性二人と女性一人の恋愛小説。恋愛要素以外にも震災の話なども出てきて、読んだ時期がちょうど東日本大震災の時期だったこともあり、少し喉が詰まる感じがしながら読んだ。一人目は女性が途切れたことがないタイプ、二人目は過去の罪から逃れる(許される)ために神に捧げた神父。この二人の恋愛観とか愛情は結構違うように見えたが、結局のところ、惚れた女を幸せにしたいというものが根にあって分かりやすかった。
そして一人の女性が個人的にはどうしても男性である自分には理解できない部分も多く、すぐに体を許すところだとか、憎んでるはずの父親の元へ帰って自ら不幸になることを望んでるようなところがハッキリ言って気持ち悪く感じた。第三者目線で見ているからこそだが、こんなにも男性二人はただただ彼女の幸せを願って、周りの人間も含め、助けようとしてくれてるのにともどかしかった。ただそれは1番幸せな時期に一番大切な人が自分を選んでくれなかった結果、二度と会えなくなったことによる傷や成長してきた環境で歪んでしまったものなんだなと徐々に理解できた。
最初こそ、若い割に俯瞰して、全部諦めて男は利用するだけのものという考え方から過去のことも受け入れ、好きだとか愛とかに素直になっていく過程は女性として魅力的に見えた。
男性視点としては神父側が自分に近いように感じた。なので、正直神父と幸せになってほしかったなぁと途中途中で思ったりもした。いや頼まれたのお前なんだからお前が仙台ついてけや!!!とも思ったけど。ただ完全に肉体関係が最後までなかったこと、異常なまでの献身性があったからこそ彼女は救われたのであって、他の人間ではここまでできなかっただろうなぁと納得。あと紡君が一度も神父様と話すシーンがないというところに真田との明確な差があるのが上手いなぁと感じました。
それでも星4にしたのは、前述したようにヒサヤにはモヤモヤしてしまう部分が多かった。最終的に幸せに向かって歩き出せたことは良かったが、もっと自分を大切にしてほしいと傷つけられる描写があるたびに思って辛くなった。もっと素直に幸せになってほしかった。こんなに苦労して苦労して頑張ってるのにって。いつか女性のことをもっと理解できれば、ヒサヤの心理や考え方にも納得できる日が来るのかなぁ。

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2022年03月10日

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ネタバレ

主人公たちが非常に魅力的な3人だった。

特に比紗也みたいな女の子はほんとうにいそう。
見た目が良くて、色気もあるけど、少し抜けてるから関係を持ちたいけど、結局気持ちが通じ合えなくて、自分が傷ついてしまうパターン。でもそれは相手はわかってない、みたいな。

表面も金回りもよいが、どこか空虚な真田と、自分で赦せない過去を持つ歓も人間味があって、ラストがどうなっていくのか想像できなかった。
圧倒的悪役の父親がバッドエンドに持っていくパターンも予想されたが、
最後は歓から真田へ渡されるバトンによるハッピーエンド。
これは本当によかった。

島本さんは、エグッてくるよなー

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2022年03月03日

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ネタバレ

人間の汚い部分だとか、とても現実的に書かれていて。じわりと染み込んでくる暖かさもあり、比紗矢がこれから日常の中に幸せを感じる場面が増えていけばいいなと願わずにいられない







【果てしない水平線を見つめながら、埋まらないのだと気付いた。胸に空いた空白はこれから先も埋まらない。いなくなった者の代わりなんているわけがない。違う人間なのだから。だから、埋まらないままでいいのだ。空いたままだって、生きられる。そうやって誰しも生きているのだと。】

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2021年05月23日

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ネタバレ

結局三角関係の勝者になれるのは心の支えになってくれる男じゃなくて、 世俗の幸せを保証してくれる男なのね。
子どもたちと三人で生きる決断をしてほしかった。
真田が二度と比紗也を傷つけないことを祈るしかないけど。
散々 精神的 宗教的な話をして 結局そのハッピーエンドなんだなと感じた。
身体の交わりがなくても異性の信頼を得ることことはできる、でも交わって子どもを設けることの前には無力ってこと?
どんな思いで如月が真田を比紗也のもとに送り出したか考えると苦しくなる。

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2025年11月08日

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ネタバレ

不幸な身の上の女性と、上手く生きて来たが故に
本気で他人と向き合った事の無い男性。
偶然の出会いが重なり、お互いを意識するが
抱えたものの大きさから素直になれない、
そしてそれを理解しようとできない。

もう1人、彼女を救いたいと願う神父
人間としてなのか、異性としてなのか。

ラストシーンは万事良しとするのか
如月神父の願いは叶ったと言えるのか。

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2023年03月09日

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ネタバレ

期待なんて裏切られるんだ。当たり前だけど、皆、そうやって生きてる。おまえだけじゃない。それでも必死にやったら蟻一匹分くらいは報われるかもしれない。

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2022年12月05日

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