あらすじ
大和(やまと)国の土豪柳生宗厳は、廻国修行中の上泉伊勢守に負かされ、己の未熟を悟る。伊勢守に弟子入りした宗厳は、師より無刀取りの会得を託され、艱難辛苦の末に奥義書四巻を受け継いだ。柳生新陰流の祖、石舟斎こと宗厳。徳川将軍家兵法指南役となり、天下に新陰流の名を轟かせた二代目宗矩。廻国修行で己の剣を磨き流派の深化に努めた三代目十兵衛三厳。偉大なる剣客の実像に迫る長篇歴史小説。
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Posted by ブクログ
柳生三代の鬼謀というタイトルに惹かれ手に取ってみた。
鳥羽亮さんの作品は初めてで時代小説シリーズの剣客春愁、さむらいシリーズなどを書かれているのは知っているぐらいで剣客や侍の描写が上手いんやろうなと思っていたので読んでみた。
奈良県出身という事もあり柳生石舟斎に興味があり、幾つか柳生石舟斎関連の小説は積読しているがこの作品から読んでみた。
著者のイメージ通りに剣のシーンが上手くかつ丁寧に教えてくれる様に描かれているので非常に読みやすかった。
木刀や蟇肌竹刀(ひきはだしない)を持って構えた状態もすんなりとイメージでき流石だなと思った。
柳生三代を深く掘った内容ではなく、さらっと描かれていて知識が無くとも読み易い内容と立ち合いシーンの見事さ、剣に生きる者達の一途さといった部分で楽しく読ませてもらった。
評価は3と4で迷ったがこちらにさせて頂きました。
2022/5