【感想・ネタバレ】[会社を休みましょう]殺人事件のレビュー

あらすじ

森川晶は、営業部の若きエリート社員。仕事を他人に任せず、何でも一人で抱え込み、残業と休日出勤をしながら、いつもパニック状態。ある日、彼を高く評価している猛烈部長が会社で殺される。死に至る断末魔の表情がコピーされ、社内にばらまかれていた。この全社騒然の異常犯罪で、森川が疑われるが……。会社人間たちの心理をリアルに描きながら、最後に号泣のどんでん返し! 感動のミステリー。

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Posted by ブクログ

ほとんど私の今の願望がそのまんまタイトルになっているなと思えるエバーグリーンな名作サラリーマン小説です。吉村達也さんは初読みなのですが、現代に生きる社会人が永遠に抱え続ける深いテーマの大人の寓話だなと思えましたね。ミステリ自体は飾りと言って良い水準作ですが、作中作「プロメテウスの休日」は行き止まりの袋小路から脱出する素晴らしい発想でしたね。会社人間の性が引き起こした夫婦の諍いの残念無念な結末には悲哀の涙を誘われましたが著者はきっと同様の悩みを抱える夫婦を救おうという願いを込めて本書を書かれたのでしょうね。

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2019年09月14日

Posted by ブクログ

赤川次郎的なユーモアミステリ。トリックらしいトリックも特にない。謎は犯人の動機ということになるのでホワイダニットになるだろう。
会社組織の小さな世界での小競り合いや競争に一喜一憂する姿に、サラリーマンなら思う所があるだろう。
社内で死体となって発見された部長。殺した犯人の正体と動機も「あるある」と思ってしまった。

事件の規模が小さいので二つのネタを合わせて一本にした印象。
この作家の描く「些細な動機で踏み外す」感じにサラリーマンのリアリティーを感じるので、他の作品も読んでみたいと思う。

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2022年03月27日

Posted by ブクログ

帯に有栖川有栖の言葉が載ってたので衝動買い。
ミステリーというより、サラリーマンの悲しさが詰まってた。
こういう過去があって、今の働き方改革なんだろうけど、今もモーレツ社員は一定数いて、会社にいいように使われてる。

会社がなくなったとき、家族を大事にしていないとツケがくるよね。

妻の悦子の、自分のために頑張ってるんでしょっていう台詞が刺さる。
これを忘れないように生きていこう。

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2019年09月09日

Posted by ブクログ

帯に、有栖川有栖氏の
「色々な感情が同時に押し寄せてきて、不思議な感動に襲われる」と書かれており、手に取りました。
感動なんてあるのかな、と。

結果、感動はありませんでした。苦笑
凝ったトリックも謎解きもありませんが、
でも、なんか迫ってくる部分がありました。
たぶん私もいまの会社で残業だらけで、馬車馬みたいな気持ちになるときがあるからかも。

会社に殺される。

一気に読みきりました。

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2018年12月21日

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