【感想・ネタバレ】MaaS モビリティ革命の先にある全産業のゲームチェンジのレビュー

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Posted by ブクログ 2019年05月12日

maasに関する教科書的な一冊。現在の状況がよくまとまっており素晴らしい一冊。

<メモ>
・Maasのレベルと社会インパクト
レベル1 情報の統合 異なる交通サービスの情報が統合。マイカー以外の多様な選択肢の提供
レベル2 予約・支払いの統合 チケットレスキャッシュレスによるシームレスな移動の実現...続きを読む。移動の安心向上
レベル3 提供サービスの統合 定額制パッケージにより移動の価値観、コスト意識の変革。新たな移動需要の創出
レベル4 社会全体目標の統合 スマートシティの実現。都市全体の目的の整合、QOLの向上
・今後は川下のモビリティサービスが付加価値の源泉となる。Maasの導入はそれを地域経済に取り込むことを意味する。
・Maasにより賃貸住宅の駐車場を違うスペースに活用できるにように。
・配車サービスの普及によって縁石をセットバックして、配車サービス用の乗降場所を作ることが渋滞緩和の視点から重要になっている。
・モネテクノロジーズ、Maasオペレーターの立ち位置を目指す。需給最適化システムを利用し、人、もの、サービスを好きな時に呼べるモビリティサービスの提供を考える。2020年代前半からイーパレットを活用したモビリティサービスの実現を目指す。トヨタはホーム&アウェー戦略として、グループ企業との関係を強化し、事業の集約を図りつつ、競争力を強化する。競争力のある製品はトヨタグループ以外に販売する。
・ソフトバンク孫正義氏は孫子の兵法から着想した群戦略。各分野のナンバーワンを集めて20〜30%出資し、筆頭株主として影響力を保持しながら、小会社かはせず、各社が独立した形でシナジーを出してゆくもの。一方で日本国内においては、プラットフォーマーとの合弁会社などにより、サービスビジネスを自ら手がけたりもする。実業=現場を持つが故の強みはある。株主として世界の最先端の情報とノウハウを得ながら、国内で合弁事業を立ち上げ、実社会でも無視できない影響力を持つ存在となり、現場を持つ立場から政官財へ働きかけて旧来の慣習や規制を打破し、市場を創造する。
・米国のオフィスビルは将来のカーシェアリングや配車サービス普及を想定し、駐車場スペースの縮小を最初から前提としビル設計がなされている。駐車場はオフィススペースに転換できるようフロアが設計されている。
・Maasと自動運転が融合した社会においては、これまで中心部に整備された駐車場は別の空間に生まれ変わる。
・Maasによる変化のポイント。
1移動のパーソナライズ化 個々人のニーズに合わせた移動手段をアレンジ、新たな移動需要の創出が可能に
2都市交通の全体最適化 モビリティの移動を統合的に制御する仕組みの登場
 乗り放題定額パッケージの出現で、交通以外のビジネスとのワンパッケージ化が可能に
3都市や場所の再定義 カーシェアや配車サービスの普及で駐車場が消滅、秋スペースの有効活用が可能に。交通体系の再構築で立地によらないビジネスが可能に。

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Posted by ブクログ 2019年04月29日

広告に推されて購入。

感想。よくわかりました。MaaSは面白い。本自体も面白い。

備忘録。
・フィンランドのMaasグローバル社によるWhim。これが最先端か。ヘルシンキ市内の鉄道・路面電車・バス・カーシェア・レンタカー・タクシーが一つのサービスとして統合され、一つのアプリでルート検索・予約・決...続きを読む済まででき、かつサブスクリプションモデルとなっている。既にヘルシンキの実行63万人に対し6万人程度が会員。

・MaaSのレベルの定義。レベル1は情報のみの統合、例えばナビタイム、ルート検索時に複数種類のモビリティの情報を提供。レベル2は予約と決済も統合、レベル3はサービスの統合(料金体系とか、シームレスなサービス提供)、レベル4は社会全体との統合。

・国家単位でMaas戦略が必要。欧州では米国のプラットフォーマにデータを支配されない様にしている、中国も。日本では、今更個人データでGAFAに対抗できないが、配車サービスが自由化されていない為、MaaSについては鎖国状態でチャンスあり、他にも医療や産業機器のデータ活用はチャンス。

・自動車メーカーでいち早くMaaSに動いたのはダイムラー社。日本勢より10年早い。対抗として、トヨタ&ソフトバンクで話題のモネ・テクノロジー。特にソフトバンクの群戦略。

・鉄道会社としては、ドイツ鉄道。自動運転の発展→鉄道会社はピンチと考え、自ら自動運転も研究しているらしい。

・MaaSの次のフォーカスは住宅産業か?モビリティサービスが行き届いた地域での住宅とか。

・MaaSプラットフォーマ―の出現パターン。①自由市場モデル(複数のMaaSプラットフォーマが併存)、②交通連合(特定地域の交通業者が連合)、③独り勝ち。

・Maasや自動運転に対応する車のメンテナンスニーズが増える。

・MaaSの先。エネルギー事業、保険事業、観光、金融(決済)、不動産、医療等も連携したサービスが期待される。

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Posted by ブクログ 2020年07月05日


Chapter1モビリティ革命「MaaS」の正体

Chapter2 なぜMaaSのコンセプトは生まれたのか?


 フィンランド アプリ「ウィム」

 公共交通の補助金を見直し、MaaSに投資
 あらゆる交通手段を組み合わせていかに提供するか

Chapter3 日本におけるMaaSのインパクト...続きを読む

  MaaSとまちづくりの連携が意識されているのが未来投資戦略2018の特徴

  ファスト風土 ロードサイドに広がる均一な光景

  車前提の社会→高齢化で対策が求められる
  クルマがなくても困らないまちに

  都市部としては、公共交通の使い勝手を高めるためにMaaS導入が必要

  MaaS導入による移動ビッグデータが街を変える
  MaaSは地域に資金を還流させる
  MaaSは日本の観光振興を支える
   訪日外国人は「映画・アニメゆかりの地の探訪」など二回目以降日常的な体験を求めている

 3 個人の生活は低コストでスマートに
  シームレスで効率的な移動体験をもたらす
  免許がなくても困らない暮らしがもたらされる

 4 国家としてのMaaS戦略の必要性
  モノづくりから一気通貫のMaaSエコシステム

Chapter4 「新モビリティ経済圏」を制すのは誰か?
 豊田市 トヨタ主導
 小田急電鉄
  グループの強み生かす「私鉄版MaaS」
 4 自治体&MaaS
  ロサンゼルス市
 5 通信サービス&MaaS
  ソフトバンク
  NTTドコモ
 6 ナビゲーション・地図&MaaS
  Google
  SkedGO

Chapter5 プラットフォーム戦略としてのMaaS

Chapter6 テクノロジー戦略としてのMaaS

Chapter7 MaaSで実現する近未来のスマートシティ

Chapter8 産業別MaaS攻略のアクションプラン

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