【感想・ネタバレ】表現の技術のレビュー

あらすじ

すべての人は笑う前に驚いている――。数々のヒットCMで知られる広告クリエイティブの第一人者が、「起承転結のワナ」「オムニバス禁止令」「ポストイット脚本術」など、豊富な事例を挙げながら、映像や脚本づくりのテクニックを公開。クリエイターのみならず、「伝わる」表現とは何か知りたいあらゆる人に役立つ本。〈解説〉佐渡島庸平

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Posted by ブクログ

ネタバレ

方法論はあくまで方法論。そのままなぞっても強い表現が生まれるわけではありません。方法論を見て人は心を動かしたりしない。方法論とは正しく悩む方法でしかないのかもしれません。正しく深く誰よりも悩んだ先にしか、方法論を越えた先にある強い表現は生まれないのです。ちゃんと苦しんだものしか面白くないのです。

表現の使命の1つはその表現と出会う前と後でその表現と出会った人の何かを1ミリでも帰ること。

感情は振り子である
人は笑う前に必ず驚いている

人の心に触れると言うのは、振り子の揺れを作ると言うこと。嘘のない言葉、物語への期待、などいくつもの間ものくぐり抜けて慎重に、そして大胆に、アイディアをつけてこの振り子を揺らしにかかりましょう。

観客の心のガードを下げさせるために驚きが絶対に必要なのです。予定調和は表現の敵。

起承転結の罠
結論から先に言うと面白くなったりもする
起承転結を壊す作業は、時間軸を操作すると言うことです。結論を見せることで、その原因を知りたいと言う欲求を作る。その欲求が面白いと言う感覚を作り出す。この時間軸を有効に使うと俄然そのエンターテイメント性を上がります。ドキドキを作る最大の武器なのです。サスペンスを作り出す最大の道具なのです。映像を作ると言う事は時間を作ると言うことなのだ。

空間で考える
映像は平面的に考えているだけだと物語は陳腐なものにしかならない世界には奥行きがある立体的に空間的に考えるとできることが増える。

ズレが面白さにつながる
それを意図的に作る方法を、置換行為と呼んでよく使っている。

笑いはテクノロジー
笑いながら笑いは作れない
笑は技術によって作り出すものである
逆に言うと鍛錬すれば身に付くスキルでもある。
企画する人間の都合が見えるものは面白くない。芝居の流れに整合性がない、リアルではないコンテは死んでいる。

できるだけ登場人物の行動で書く。感情を書いてしまうとそこで終わってしまう。その人物なら悲しみに直面した時どういう行動を取るのか。そこを注意深く観察して描くようにしている。

オムニバス禁止令
1つの心を深くことで表面的なメッセージだったものが物語歌詞始める。みんながこういうときこ思うよと言う話より、僕は神の時光を持ったと言う話の方が強く逆に普遍的なものになる。

観客が安心して不安になる
この条件の中でどうやって主人公はその問題を解決するのか。2時間の間観客をトロッコに乗せて走り切ることができるか。この条件の中でと言う魅力ある問題設定が大切になります。

ちゃんとコンテを書こう
言葉を映像の武器にする
アイディアは目的が連れてくる
ミッションの見つけ方
ポジティブ発想で作る
作り方を作る

1幕問題提起
2幕問題の複雑化(信じていたものが崩壊する)
3幕問題の解決

既存の映画を分解する
プロットに戻す
その内容を置き換える
ポストイット脚本術
発想脳をつくる
疑う力
違和感は答えを教える
コンテ以上にするために、以降のすべてのステップは存在する。コンテ通りに作る必要は無い。

難しい方を選ぶ
テクノロジーや場所は外側のアイディアに過ぎない。どんなに面白い場所にその広告があっても中身が大したものでなかったら、結局人は珍しいものを見たと言う薄い感情しか持たない。

シンプル志向、大きめ思考。

多少無理してでも、できるだけたくさんの仕事をする。その無理の中から自分の活路を見出していく。そういう努力と工夫をし尽くして初めて僕たちはプロになる。ある程度の努力とそこそこの工夫しかしないでいたら、その程度のクリエイティブにしかならない。

それって本当に面白い?珍しいだけなんじゃない?谷それは人を振り向かせるための装置であって、人が無理に振り向いてくれたその後に見せるものが全てなんじゃないの?僕たちは「なんかええな」を作るべき

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2019年12月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

人々とブランドを繋ぐPRという仕事に就く私に、ぴったりの一冊だった。(筆者は広告畑の映像の人だけど)
どう制作者が熱狂し、どうクライアントがわくわくし、どう視聴者が変化したくなるのか、その3つを叶えられるのはひとつの優れたミッションである、と言い切ってくれた筆者に感謝したい。

「広告はものを売るために存在している。けれど、もを売る以上のことができたりもする。」
筆者も伝えてくれたこれを信じて、これから仕事をしていく。誰かにやさしくすることを学ぶ小学生、もう少しだけ頑張れそうと鼓舞される誰かが、自分にもできることがあったと行動してくれるあなたの、そのきっかけがただPRや広告という手段だっただけ。そういう一瞬を作るために、PRや広告を使いたい。

ー以下引用ー
・広告は社会の風景をつくるひとつの要素でもある

・広告が今やるべきこと〜〜それは「イメージではなく、本当に意味のあるものを」提案できる

・普通の人間が特別な仕事に巡り合ったのだから
普通のの感覚を大切にして
特別な生き方をしてみる。
それだけのことです。

・誰かの心に触れることの快感と
それを仕事にできる幸福

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2025年01月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

起承転結的発想は平凡でありがち。順番を入れ替える。
時間はドキドキをつくる最大の武器。

感情を書いてしまうと、それで終わってしまう。

対立がわくわくさせる。

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2018年12月02日

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