あらすじ
戦時、満洲で莫大な資産を築いた牧良介。いまは山奥で隠居生活を送る彼の還暦祝いに、親族や客人は集まっていた。遺産相続が話題に上るなか、当の主が何者かに殺された! 殺人は続き、なぜか、どの現場にも逆向きにされた物が……。さらに、折からの強い台風で山荘は密室状態に。不可解事件に名探偵・星影龍三の登場! 鋭い「論理」で真相に迫る、大好評シリーズ第3弾!
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Posted by ブクログ
「道化師の檻」「薔薇荘殺人事件」「悪魔はここに」
「砂とくらげと」
「道化師の檻」が好き。ただトンネルがちょっと分かりにくい気がする。鮎川哲也が星影龍三にちょっといじめられてる感じも面白い。
Posted by ブクログ
4話収録された短編集。
どれも現場や事件の状況が異様で、質の高い本格物でした。
遊び心も随所にあり楽しいです。
【化師の檻】消えたピエロが不気味でいいです。消失トリックも楽しいものでした。
【薔薇荘殺人事件】これは見事にやられました。最後の作者の稚気も嬉しい。
【悪魔はここに】現場の不可解な状況が魅力的です。犯人はわかりやすかったかも。
【砂とくらげと】鮎川と星影の仲の悪さに笑います。
Posted by ブクログ
久しぶりに古き良きミステリを読んだ!鮎川哲也のりら荘事件は、私内ベスト5にはいるくらい、好きなミステリ。鮎川さんのつくるトリックは、物理トリック系ではなくほんとに論理トリックで、読んでいて毎回驚かれされる。それでいて、独特の、ふっと笑ってしまうユーモアのある文体が好き。どの話もレベルが高かった。特に、【道化師の檻】は、若干、本当にそう上手くいくのか?と思わせる部分もあるが、目撃者に、犯行を起こす前段階で自分の姿を目撃させて、それをあたかも犯行後の姿かのように錯覚させ、殺害後のアリバイをつくるのが見事だった。
【薔薇荘殺人事件】も、犯人を絞りこむ論理が完璧だったし、【砂とくらげと】は傲慢不遜な星影龍三とぼんやり屋の鮎川くんの掛け合いについ笑ってしまった。
星影シリーズほかにも読んでみたい。