【感想・ネタバレ】フレーゼル博士のサプライチェーン戦略―――財務・サービス・オペレーションの全体最適のレビュー

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年03月28日

サプライチェーンとは、消費者とサプライヤーをつなぐ、複数の工場、ウェアハウス、港、情報システム、ハイウェイ、鉄道、ターミナル、輸配送モードで構成されるインフラ。「サプライチェーンとはスタジアム、ロジスティクスとはそこでプレーするゲーム」。
 事業環境が厳しくなっている。こういう時だからこそ、輸配送・...続きを読む倉庫の個々の部分最適ではなく、顧客サービスやサプライにも踏み込んだ全体最適を展望する対策の検討、中長期の視点での対応・提案が重要。もともとは、成果を上げるためには、このことが最優先されるべきはず。ただ、実現可能性が優先され、先送りされてきている。事業環境はまったなし。できるかできないかではなく、できるためにどうしていくかが考えられるべき時が来た。どこまでできるかが、これからの事業の生き残りを決める。
「サプライチェーン・サービスポリシー(顧客サービスポリシー)は、サプライチェーン・プランニングの土台」。サプライチェーンにおける各チャネルおよび顧客/SKUセグメント毎に、サービス目標をきちんと定義する。それは、在庫管理、サプライ、輸送、ウェアハウジングを含む、各サプライチェーン活動のサービス要件を設定することでもある。「ソーシングおよび調達に関する意志決定は、サプライチェーンの究極的な成功または失敗を左右する」。
サプライチェーン・サービスにおける10の原理原則。「①リーダーシップ、②失望を貨幣価値で表しそれを回避する、③ピンチをチャンスに変える、④明確で合理的なそして共有された期待。不合理な顧客に対しノーと言う、⑤セグメント化する、⑥正直である、⑦プロアクティブ(積極姿勢)、⑧パーソナリゼーション(個人を尊重すること)、⑨コストとサービスのバランスを取る、⑩優れたサービス」。再構築のため、スタンスを明確にすること。
「魚を与えるのではなく魚の釣り方を教えよ」。お腹を空かした人に魚を与えることは一時的に空腹を満たすが、その人は一生魚をもらい続けなければならない。本当の教育とは、原理原則を学び、それを応用して自ら判断を下す能力を身につけてもらうこと。
監訳のため、説明が簡潔で、理解しやすいし読みやすい。取り上げられている逸話もいい。約380ページも、図や表が多く実質は200ページ強。これぐらいは一気に読み切らないと…。
著者は日本でも講演されている。MEC等の紹介で聞きにいった人もいるのではないか。サプライチェーンに携わる人は必ず読んでおくべき書

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