あらすじ
『土佐日記』の作者・紀貫之は、国司の任を終えた送別の宴で連日、熱烈に歓待された。酒好きが多く、酔うほどに胸襟を開く土地柄なれば、開放的な酒宴は今なお健在、と高知出身の著者は言う。福沢諭吉の名言ならぬ「酒は人の上に人を造らず」を地でいく著者は、東京の下町をはじめ、北海道、福島、京都、愛媛、熊本など各地を訪ね、出会った人たちと縁を結ぶ。酒場の風情と人間模様を描く、読みごたえたっぷりの紀行エッセイ。
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Posted by ブクログ
この人の良い所は、酒を飲んでもお説教臭くならない、蘊蓄自慢をしない、その場その場で薦められたものを飲む、ということだと思う。
(178ページ)「「あなたの飲み方を見て、すぐに高知人と分かったよ」幾人もから言われた。酒場で見ず知らずの客と乾杯し、すぐさまその場に馴染んでしまう。テーブル一つを囲んで飲めば分け隔てがない。それが土佐人流の飲み方らしい。」
Posted by ブクログ
言わずと知れた、我尊敬し愛してやまない吉田類さんの1冊である。例の誰もが知る人気TV番組は毎度楽しみに拝見しているが、本を読んだのは初めての経験。
俳人であるので、当たり前と言えば極めて当たり前ではあるが、非常に文章がお上手である。それに加え、エッセイ毎に全く読者を飽きさせない展開。そして、吉田類という人間性が次から次に明らかになっていく面白さがある。
失敗談等、笑わずには先に進めない。可愛らしさ、愛嬌も感じられる。
酒は縁ですね。自分もこんな飲み方をし、こんな人生を送ってみたいものだ、とマジマジと考えさせられる1冊である。
でも、、、知識と造詣の深さは、彼と比してまだまだ自分には不足していることも痛切に実感する。そんな本でした。
久しぶりに、リラックスして楽しく読みました。
Posted by ブクログ
タイトルに惹かれて。
全国での「酒縁」をテーマに書かれていて、
その時を想像できてとても読み応えがあった!
恥ずかしながら吉田さんを知らなかったのですが
文章の読みやすさ、テンポも良くて
おススメです。
お酒の知識が書いてるわけではなくて
あくまでも人とお酒。
お酒の場で出会った人とのストーリー。
お話の引き出しの多さに教養深い方なんだなと。
Posted by ブクログ
酒場詩人として活躍する著者のエッセイ集。これだけ飲み歩いたら、さぞ体には悪いだろうなと思ったら、実は山歩きが趣味で、飲んだ翌朝は里山を歩いていらっしゃるそうです。若いころにはかなりのアウトドア活動もされていたみたいですね。酒場もいいけど、山歩き、俳句、そしてアウトドアでの一杯をテーマにしたようなエッセイも多く読んでみたいです。
Posted by ブクログ
よく見る番組の「酒場放浪記」の吉田類さんの酒紀行エッセイ。高知は私も三年程住んでいたので高知の酒場「葉牡丹」などが紹介されており懐かしかったー。
Posted by ブクログ
居酒屋立ち飲みや愛好家のアイドル、吉田類さん。TVで見る姿はお調子者で上品なおじさんですが文章にはインテリジェンスが迸っております。酒以外の要素が沢山盛り込まれていますが、実は僕は酒場の話だけ読みたかったりするのです。でもこれは本の出来というよりも僕の素養の問題であります。吉田さんは酒場放浪記でいいや。
Posted by ブクログ
「吉田類の酒場放浪記」を度々見るため、本も読んでみようと購入。
シーナとはまた違った雰囲気のエッセイに、一緒にお酒を酌み交わしている気分になる。吉田類さんは酒神様の世界に、度々足を踏み入れているように思えた。