あらすじ
【電子特別版】は掲載写真をカラー化しております。
大島半島ニソの杜、氣比神宮の社叢、沖縄の御嶽、八幡の藪知らず、将門の首塚、対馬のオソロシドコロetc. 人が足を踏み入れてはならない場所が、日本各地には点在している。
奈良県大神神社の三輪山や沖縄の御嶽(ウタキ)のように、主にご神体とされている山や祈祷所のような神聖な場所であることが多いが、千葉県市川市の「八幡の藪知らず」のように、謂われがはっきりとわからなくても未だに「入ったら出てこられない」といわれている怪談要素の強いところもある。
古代信仰が残っている長崎県の対馬にある禁足地は、その名もずばり「オソロシドコロ」。うっかり足を踏み入れたものは、わらじを頭に乗せて「インノコ」(犬の子)と、自分は人間でないと言いながら後ずさって出なければならない、転んだときは片袖をちぎって身代わりに置いていかなければいけないなど、厳格な畏れの地だったという。
また、対馬のお隣、沖之島はいまだに島全体が禁足地で、限られた男性が祭りの日に入ることだけが許されていたが、世界遺産に認定されたことで、禁足が格段に厳しくなってしまった。
男子禁制、女性禁制であった場所が、時代の移り変わりとともに男性も女性も参拝できるようになったり、管理者・後継者がいなくなって消えていったところもあるように、時代とともに禁足地も変わりつつある。
本書であげられたスポットすべてに足を運んだ著者が、誰も体系的に論じたことのない「日本の禁足地」が持つ「恐れ」と「怖れ」と「畏れ」について考察する。
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
ネットで見かけて。
あまり学術的ではなく、
どちらかいうとミーハーなにおいもする、
禁足地談義。
禁足地と半アウトローは相性がいいとか、
禁足地は異界であり、
異界に行って帰ってくる疑似行為として
イニシエーションを行っているのではないかとは、
面白い指摘もあった。
対馬にある禁足地「表八丁」では、うっかり石塔を見てしまった場合、
履いていた草履を頭の上に乗せ、
「インノコ、インノコ(猪または犬の子の意)」と唱えながら後ずさりしないと命を失うと言われている、とあった。
いやいや、神様はそんなことではだまされないでしょ、と思ったが、
そうやって人が畏れや敬意を示せば許してくれるのかもしれない、神様は。
それと、壱岐島の北の無人島、「ケンの池」と呼ばれる池には、王と王妃の財宝が隠されたという伝説があるそうだ。
宝を求めて池を覗き込めば、
その中心に本人がいちばん欲しいものが浮かび上がり、それを取ろうと手をのばせば水底に引きずり込まれてしまう、ということだ。
自分なら、そこに何を見るのだろう。