あらすじ
初めて彼を見たとき、若菜は目を奪われた。
他人から聞くツバメは、「愛人」と噂されている。
”フツーじゃない” 自分とは別世界の人──のはずだった。
話せば話すほど、彼の笑った顔に困った顔に若菜は、
そわそわした感情を持つようになる。
だけど、ツバメから垣間見える「愛人」の関係は、
若菜の心に嫉妬をめばえさせて……!?
感情タグBEST3
さすが!!
いやぁ〜これが初連載とは信じられない…さすがさすがのジョゼ先生作品です。
初期作品らしい作画の線の粗さは感じ取れるけれど、ツバメの持つ非現実的な美しさ、佇まい、雰囲気、そしてそれらと対照的な若菜のまっすぐ生き生きとした明るいエネルギーが過不足なく伝わってくるし、傷ついたツバメを長く支えてきたのであろう老・博臣さんもものすごく魅力的でした。
読後感もよろしく大満足の一冊!ありがとうございました^^
匿名
映画のような絵画のような
雰囲気がすごく良かった。
過去の栄光から逃げているツバメ。ツバメを色々な喩え方に捉えることが出来て、楽しめるかどうかこちらが問われる作品でした。
未経験
2人の愛もいいけど、博臣さんの愛に感涙。
懐が深い人だ。そんな愛し方をした事が無い。相手の幸せを想う素振りで結局は自己愛しかない。
いつか博臣さんのような人間になりたいと思った。
Posted by ブクログ
病院内の飲食店のウェイター×VIP棟患者の『愛人』と噂される元有名バレエダンサー。
色っぽいところはそうないです。
ツバメが母親や元ファンの態度から誰も自分のバレエを求めていない・自分に関わると人はおかしくなる、と思ってることから博臣さん以外から距離を置いているようですが、セクハラ支援者が嫌だったことに始まり、母はバレエの世話はしても両親共に子どもには関心なく、そこから人付き合いに冷めていったツバメに対して理想や期待のようなものを抱いていた元ファンはファンとしての不満を募らせ、拗らせて噴出してしまったと見えます。
博臣さんがしたかったことは、ツバメをツバメが好きな楽しいダンスやバレエが出来る舞台の上に帰れる日まで、人からの愛情(親しみ)と一時の休息をあげること。
あの時おかしくなったのは周りと言うよりは、根が純粋なツバメの方だったのかもと。
博臣さんは愛人というよりは、ツバメというバレエダンサーの唯一のパトロンだったように思います。ツバメが差し出された好意をどう受取り、博臣さんが根っこでどう思っていたかはともかく、言葉のまま『止まり木』が目的ですよね。
惹かれながらもツバメの友人をしている若菜の大人気なさと、ツバメと博臣さんの愛と呼んで違いない絆の三つ巴に甘酸っぱさもあって、想定していたより何だか爽やかな読み応えでした。
若菜とツバメが割りと子どもっぽいせいで、こんなん博臣さんめっちゃパパじゃん……って気持ちになりました。またたくさんのキラキラしたツバメの姿を見守っていて欲しいです。
美しいものを暴いていく感じ
もしそこに、生まれてこの方観たことも無いような美しい人がいたとして。
その人と少しずつ少しずつ距離が縮まり、その絵画のような美しさに自分と変わらない体温を感じたとして。
そこから急に恋に落ちるだろうかという仮定が、微妙に腑に落ちませんでした。それが☆マイナス1。
でも、ジョゼさんの魅力は良く表れている作品だと思います。