【感想・ネタバレ】妻籠めのレビュー

あらすじ

孤独を見つめる作家が描いた最高傑作!

少年の頃に足を怪我し、父を亡くし母親の手で育てられたわたしは、母に気兼ねする内向的な性格になっていた。そして、親しかった友人の自死と、恩師とも言える神父の失踪。若き日の二つの喪失を抱えて生きるわたしの前に現れたのが、教え子である女子大生の真琴だった。
心ざわめくわたしは、真琴に勧められるままに山陰の神社を巡る旅に出ることになった。それが、二つの喪失に関しての謎を解き明かすことになるとは――。
波風の立たないように静かに暮らしていたわたしに、大きな転機が訪れる。
構想6年。美しい文章で綴られた著者の最高傑作。

※この作品は過去に単行本として配信されていた作品の文庫版となります。

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Posted by ブクログ

美しい文章で綴られた著者の最高傑作、と裏表紙に書かれていてその通りの良い小説だった。

静かなトーンの語りが心地良く、それが美しい風景描写を引き立て、景色が広がるようだった。
出雲に行ってみたくなった。

内容も展開もとても良くて、若い読者でも年配の読者でもいける。
生きるということ、それを考えること、悲しみに向き合うこと、大袈裟でなく理想でもなくリアルな捉え方で書かれているのが良い。
終わり方も良かった。

八雲立つ 出雲八重垣 妻籠みに 八重垣作る その八重垣を

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2023年03月18日

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