あらすじ
その「偶然」は仕組まれたものかもしれない。
出会いと別れ、栄光と挫折、幸福と不幸、そして生と死……。
あなたの人生を左右した「偶然」や「運命」は、実はすべて仕組まれていたのかもしれない。奴らによって――。
弁護士試験に挫折して就職活動中の水氷里美は、ある日、電信柱に貼られた「オフィス油炭」という会社の求人広告を見つける。藁にもすがる思いで連絡を入れると、面接場所に指定されたのは、なんと錦糸町のパチンコ屋!?
数々のミッションをなんとかクリアして、入社が認められた里美に与えられたのは「アクシデントディレクター」という聞き慣れないお仕事だった――。
確率に異常にこだわる社長の油炭、かわいいけれど戦闘能力の超高い女子中学生・クロエとともに、里美はクライアントからの依頼を遂行していくが、あるとき「偶然屋」たちの前に、悪魔のような男の存在が浮かび上がる……。
ブラックユーモアミステリーの名手が本領発揮! こんな展開、予測不能!!
『ドS刑事』シリーズで人気の著者、新たなる代表作。
※この作品は過去に単行本として配信されていた作品の文庫版となります。
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Posted by ブクログ
雰囲気は、伊坂幸太郎「陽気なギャング」シリーズ。ただ、内容はかなりミステリー色が強く読み応えがあった。
過去と現在が入り混じるストーリー構成で、背景の描き方が濃くて話に入り込みやすいと感じた。
人の心に小さな小石を投げ入れ、その波紋の広がり方を高いところから見物するような某人物の言動に、一々嫌悪感を覚える。人の心の壊した方なんていとも簡単にできるのだ、と嘲笑するような…。
心底恐ろしい。
その人物の先が気になるので、続編は必読だろうなぁ。
Posted by ブクログ
書店で偶然見かけてタイトルに惹かれて購入しました。
里美がアクシデントディレクターとして様々な依頼に挑んで予想しない出来事が起こる展開が気になって楽しく推理しながら読めました。
途中で登場人物(場面)が全く変わってしまったのが謎でしたが最終的に安倍川が全て関係していて話が繋がっていたのは目から鱗が落ちる様な感じでした(笑)
Posted by ブクログ
七尾ワールド全開の設定だけど、いつもよりはギャグ少なめな気がした。笑
油炭含めメインの登場人物が全員まともなせいかな。
バタフライエフェクトはお決まりの展開なんだけど、こういうサイコパスじみたやつは珍しい?
全然関係ないエピソードが散りばめられてると思いきや、最後に全部繋がって伏線回収されていく感じドキドキした。
次作に続く終わり方でどんな風に決着がつくのか楽しみ。