あらすじ
入手困難な日本ワインの知られざる誕生秘話。
日本のワイン造りは、世界の常識からかけ離れていた。
ワイン用ぶどうではなく生食用ぶどうを使い、また、海外からワインやぶどう果汁を輸入して造ることも多かった。
そのような状況に異を唱えた人物がいる。
「海外の銘醸地にコンプレックスを感じながら日本でワインを造る時代は終わった。君たちは本気で海外に負けないワインを造りなさい」
日本のワイン造りを主導した醸造家・麻井宇介(うすけ)の教えを受けた岡本英史、城戸亜紀人、曽我彰彦の3人は、師の遺志を受け継ぎ「ウスケボーイズ」と自らを名乗る。
そして、それぞれが日本では絶対に無理と言われたワイン用ぶどうの栽培から醸造までを一貫して手がけるワイン造りにすべての情熱を傾けるようになる。
日本で“本当のワイン造り”に打ち込んだ青年達の出会いから、ワイン造りを目指し、葛藤しながら成功していくまでの物語。
小学館ノンフィクション大賞受賞作、待望の文庫化!
解説は翻訳家の鴻巣友季子氏。
本作を原作とする映画『ウスケボーイズ』が2018年10月20日公開。渡辺大、橋爪功、安達祐実ら豪華キャストが出演。
※この作品は過去に単行本として配信されていた作品の文庫版となります。
感情タグBEST3
曽我さん最高❗️
ウスケボーイズの曽我さんの、小布施ワイナリーはブルーベリーワインからのファンです。お母さんから息子がフランスにワインの修行に行ってると聞いてました。ウスケボーイズに曽我さんの名前を見つけてビックリしました。麻井さんという偉大な方の存在、ワイン大好きボーイズの素晴らしい学生時代。読み進めるごとにどんどん引き込まれてました。本日は小布施ワイナリーのピノ・ノワールをゆっくり堪能いたしまーす。
面白かったです
題名のウスケボーイスに惹かれて読み始めました。日本のワインがこのように苦難の時代を経て出来た事を知り、もっとワインのことを知りたいと思いました。
美味しく飲む事には変わりないんですけどね。
父も庭先でブドウを作ってますが、美味しいブドウを作るのは大変。水の管理や病気にカラス…
家に居ないなぁと思ったらブドウの棚の下で過ごしてます。
Posted by ブクログ
多少、日本ワインに興味がないと「?」って感じの「岡本英史、城戸亜紀人、曽我彰彦」がワインと出会い、作るまでの物語。映画化もされている。
やっぱり少しおかしな(普通でない)人、計算しない(できない)人でないと、こんなワインを作ろうなんてしないんだろう。凡人かつ計算高い私には無理だ。
今も昔も飲み物や食べ物の宣伝手法は「体にいい」。本格ワインが入ってきたときも「甘くないものはまずいという認識であり、しかし、アルコールを添加していない天然のワインだから薬としての効用は高いという」という打ち出しだったようだ。少し前も「ポリフェノールは体にいい」で赤ワインが大ブームになった。
本書では、ワイン造りの方針をめぐって対立したと書かれていた曽我氏の弟、曽我貴彦氏も後に作り手として大成功した。そのワインも高い評価でかなりレアな一品となっている。元メルシャンの味村氏など、業界の著名人も登場。