【感想・ネタバレ】ある女の証明のレビュー

あらすじ

主婦の小浜芳美は、新宿でかつての同級生、一柳貴和子に再会する。中学生時代、憧れの男子を奪われた芳美だったが、今は不幸そうな彼女を前に自分の勝利を噛み締めずにはいられない。しかし――。二十年後、ふと盗み見た夫の携帯に貴和子の写真が……。「全部私にちょうだいよ」。あの頃、そう言った女の顔が蘇り、芳美は恐怖と怒りに震える。

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Posted by ブクログ

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○謎めいた女性が周囲の人生を揺さぶる衝撃作

久しぶりにまさき作品読んだけどやっぱり安定感がすごい。

「普通の女性」であるはずの貴和子のせいで、プライドや嫉妬心に振り回される「特別な女性でありたい」と思っている女性たち

今回は女性だけでなく、男性視点があるのもよかった

最後まで読んで、時系列を組みたてて考察を楽しむのにちょうどよい伏線回収もとてもよかった

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2025年03月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

貴和子に関係する人たちの人生模様。
「きわこのこと」改題。

第一章 二〇一五年二月 衝突事故男性の死因「窒息死」と判明
第二章 二〇一三年一月 「超熟女専門」売春クラブ摘発
第三章 二〇一〇年七月 他人のベランダで暮らす男逮捕
第四章 二〇一〇年七月 パトカー追跡中電柱に衝突 女性重体
第五章 二〇〇九年十二月 母親に強い恨みか 殺人容疑で長男逮捕
終章

不遇の家庭環境で育った貴和子が、他人の家庭の幸せを侵食する。

貴和子の魔性に溺れる男性、気付けば貴和子の影におびえる女性、貴和子の正体とは?


悪女というわけではなく、人間の醜い部分を、本能的に上手く利用しているかのような貴和子。

人間の本性なんて誰も分からない。だから人を信じたりすることの難しさ、大切さがあるかなと思う。

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2020年06月07日

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ネタバレ

同性のウケは悪いのに、異性の心を捉えて離さない女というのが世の中にはいます。彼女とつきあいはじめると、周囲の誰もが「やめておけ」という。どうしてこんな女を住まわせてしまうんだろうと思うけれど、騙されているかもしれないと承知のうえで、明かりの灯った部屋を見て涙が出そうになったという男の気持ちを考えました。幸せかどうかは他人が決めることじゃないもんなぁって。

各章の冒頭に三面記事が掲載されています。その記事中で事故死したりトラブルに巻き込まれたりした人物の視点で語られる章仕立て。「喜和子」という女性についてさまざまな人が語るのかと思いきや、そうではない。ただそこに喜和子を感じる要素が何かしら含まれているだけの章も。数年を遡りつつ最終章まで進んだとき、喜和子は本当はどんな女だったのだろうと、やるせない気持ちに。

類い希なる母性の持ち主だったのかもしれません。先日読んだばかりの原田ひ香の『母親ウエスタン』とかぶる。どちらの話も辛すぎる。でも、幸せじゃなかったと決めつけるのは傲慢なことなのかも。今もぼんやりと喜和子のことを考えています。

このドロドロ感はクセになる。

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2020年07月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

最後まで読んでも不可解な部分が多く、読後感はスッキリしない。登場人物の関係性も貴和子を通して繋がってるんだけど、複雑でよくわからない。自分の読解力のなさを嘆いたが、最後の解説「貴和子をあなたはどう思いますか?」で、読み手の捉え方でいろんな解釈があって正解はないんだと気付いた。
最後の記事の白骨化した死体は誰なんだろう?やっぱりよくわからん。

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2024年11月09日

Posted by ブクログ

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2024.10.09

各章を読んでいくごとに「貴和子」は何者なのか。どういう人生を歩んできたのか、を紐解いていく内容だと思っていたがもっと複雑な内容だった。

貴和子と関わりのあった人物視点での貴和子、
または直接関わりのない人物たちのストーリーも出てくる。
どうこれが貴和子に繋がるのか…
とワクワクしていた分、あまり関係ないとわかって少し残念だったり。

解説の最後、
あなたは貴和子をどう思いますか。は刺さった。

大龍昇、
芳美、
則夫
美亜、

それぞれの立場から描かれる貴和子はまるで全部別人。

もう一度読み直したらまた違った見え方ができる作品だと思った。

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2024年10月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ


色々な人の視点を通して、貴和子という人を描いた作品。
結局鍵井は貴和子の交際相手だったのか、夫の交際相手だったのか、はたまた友達だったのか
いろいろとすっきりしないところが多く残る。
貴和子は男を惑わせる魔性の女的に描かれていたけど、貴和子自身は男を信用していないし、むしろ嫌っていたんじゃないかなとも思った。

あと、最近いろいろな作品を読んでいて思うけど、過去の自分の思考に未来の自分が苦しめられることってあるよね。
過去の自分が馬鹿にしていたり、嫌っていたりした対象に、未来の自分がなってしまうみたいな。

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2023年01月22日

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